『快適ゾーン』を考える 第三回

 今日は、私の『快適ゾーン』経験のパート2を書いてみたいと思います。
 ところで皆さんは、保育園・幼稚園には通園されましたでしょうか?通常は、2年間・3年間と楽しい園での経験をお持ちのことと思います。実は、私はほとんど幼稚園に行ってないのです。

 私も、人並みに幼稚園年齢になったときに母親に連れられて園に行きました。ただどうもダメなんです。何がダメか自分自身よく分からないんですけど、ダメなんですね。まずは、母親が帰ろうとすると『大声で泣きわめく』のです。私が、泣くのを止めると母親が帰ろうとします。そこでまた『泣きわめく』『母親の洋服にしがみつく』そんなやり取りがあって、来たばっかりなのに、母親と一緒に自宅に帰るといったことを何回か繰り返しました。ですから、ほとんど幼稚園に行ってないですし、幼稚園の記憶もありません。そのせいか、大きくなってからも絵とか図工とかずっと不得意でした。

 実は、これは『快適ゾーン』と関係があるな、とある時気がつきました。私は、お祖母ちゃん子でいつも自宅で、限定した近所の子供たちと遊んでばかりいました。喧嘩もしますけど、気心のしれた私にとっては居心地の良い人間関係の中での日々でした。いわゆる『快適ゾーン』です。それがある日突然に、環境の異なる幼稚園、見たことのない連中を目の当たりにして一気に『快適ゾーン』を突き抜けてしまったのです。『非快適ゾーン』の領域に出たのです。我慢強い子は、『非快適ゾーン』の中で、じぃーっと耐えながら少しずつ環境に慣れていくのだと思いますが、私はダメでした。大人の世界でも同じようなことがありませんか?職場が変わる時・昇進したとき・引越したとき等、時々この居心地の悪さを経験していませんか。

 仮にですけど、もし私の母親が『快適ゾーン』のことを知っていて、私を三か月前位からちょこちょこ幼稚園に連れて行って、運動場で砂遊びをさせたり、机に座らせて『今度ここで皆と歌ったり・絵を書いたり・楽しく遊ぶんだよ』って教えてくれたらどうだったでしょう?私は、頭の中で何度も何度も幼稚園での生活をイメージして、もしかしたらすんなり馴染めたかもしれません。(あくまでも仮説です)私が、強調したいことは《イメージ化》はとても大事なことなんだ、ということです。

 もう少し『快適ゾーン』について考えてみますけれども、今日は最後にこんな言葉を書いておきます。   
 《イメージ化は、次のステップのリハーサル》