《指示待ち症候群》

「指示待ち症」の症状は、二つの面に現れる。

一つは「言われないと動かない、動けない」ということ。
もう一つは「言われたら動く、その通りに動く」ということである。街角でたばこの新製品を配る若い娘さんの話は、言われた通りに動く典型例だと思う。同じ朝日新聞に似た投書がまた載った。
ピカピカの新車が来た。さっそくガソリンスタンドへ給油に行ったら、元気のいい女の子が「いらっしゃいませ! 満タンですか」。ハイ。すると今度は「洗車はいかがですか」。
私がこれに見るものは、やはり彼女の忠実ぶり、つまり、他から言われたその通りに動くということである。
こんなことでは果てしない悪循環にはまり込んでしまうということを、頭では知っていながら、事態を打開しようとは動かないのである。いたしかたなく、こちらから誘い水を向けることになってしまうのが毎回である。
言われるとその通りに動く人、与えられた条件の枠内でだけ動く人が多くなる一方で、それを越えて何とかしよう、そこから脱出せねばと動く人は俄然(がぜん)少なくなってきている。