《ビリーフ》

●ビリーフとは・・・

私たちがそれぞれ持っている
「思い込みや考え方、価値観」の事をビリーフと言います。

過去に経験した出来事・体験・行動などを通じ、自分の中で意味づけを行いながら、価値観や判断基準が作られていきます。

人それぞれ持っているビリーフは、本人が思い込んでいることゆえ、客観的な真実ではなく、あくまで自分にとっての真実です。

つまり、同じ出来事であっても、人によってそれに対する意味づけや捉え方はまったく異なります。

言葉を変えれば、ビリーフとはその人にとっての世界観とも言えるかもしれません。

もちろん、私たちは自分に対してもビリーフを創り上げていて、

過去の経験などを元に、自分に対して「自分は人見知りだ」「自分は営業が得意だ」「自分は運がいい・悪い」などの意味づけを行っています。

こうしたビリーフは、幼少期の体験から無意識に作られている場合が多々あり、時にとても重要なビリーフとして、根強く私たちの行動を左右している可能性があります。

特にお金や人間関係、

そして人生に対してそれぞれ創り上げてきたビリーフの蓄積が、今のあなたの人生や世界観となって表れているのです。

●知らないうちにあなたの成功を妨げる
“制限になるビリーフ”の存在に、あなたは気づいていますか?

多くの人が、もっと豊かな生活や人生を手にしたいと望みながら、自分自身でそれを阻む“無意識のバリア(制限になるビリーフ)”を抱えています。

もちろんあなたも同様です。

このように言うと、いや、自分には制限なるビリーフなんてない、とおっしゃる方もおられますが、専門家として経験上、そういう方ほど心の深い部分に、ご自身を強く制限するビリーフを抱えている・・・
そうしたケースをたくさん見てきました。

例えば・・・

「やっぱり自分は本番に弱いから失敗してしまったんだ・・・。」
「仕事で結果を出すには、人よりもたくさん働かなければならない。」
「自分には無理。」

もしもあなたが、こうした制限になるビリーフを無意識に持っている場合、私たちの無意識は見事にそのビリーフどおりの結果を出してくれるのです。

意識上では「うまくいく」「自分はできる!」と思っていたとしても、です。

他のケースとしては、

もっとお金の自由を手にしたいと望み、お金に関する多くの勉強をしていたとしても、いつまでもお金に対するストレスがついてまわったり、望むような自由は手に入らない。

その根本には、何かしらの、「お金持ちは腹黒い、お金を手にするのは大変だ、自分はお金に恵まれない」などのようなお金に対してのマイナスなビリーフである「制限になるビリーフ」が妨げになっていることがよくあるのです。

《北風と太陽》

北風と太陽が、どちらが強いかで言い争っていました。
議論(ぎろん)ばかりしていても決まらないので、それでは力試(ちからだめ)しをして旅人(たびびと)の着物を脱がせた方が勝ちと決めようという事になりました。
北風が、始めにやりました。
北風は思いきり強く、
「ビューッ!」
と吹きつけました。
旅人は震えあがって、着物をしっかり押さえました。
そこで北風は、一段と力を入れて、
「ビュビューッ!」
と、吹きつけました。
すると旅人は、
「うーっ、寒い。これはたまらん。もう1枚着よう」
と、今まで着ていた着物の上に、もう1枚重ねて着てしまいました。
北風はがっかりして、
「きみにまかせるよ」
と、太陽に言いました。
太陽はまず始めに、ポカポカと温かく照らしました。
そして、旅人がさっき1枚よけいに着た上着を脱ぐのを見ると、今度はもっと暑い強い日差しを送りました。
ジリジリと照りつける暑さに、旅人はたまらくなって着物を全部脱ぎ捨てると、近くの川へ水浴びに行きました。

人に何かをしてもらうには、北風の様に無理やりではうまくいきません。
太陽の様に相手の気持ちになって考えれば、無理をしなくても人はちゃんと動いてくれます。

《変えられることに集中》

変えられないことに文句を言っても何も始まりません。

コントロールできないことはしょうがないと割り切る。
そしてできるところについては、全力を尽くす。

こういう心構えで仕事に向き合うと、モチベーションを下げることなく、業務に取り組むことができるのです。チルチルとミチルは、ふと鳥かごを見ると、そこには青い鳥がいる。「しあわせの青い鳥はぼくたちの家にいたのだ」と気づくのです。

ここに込められた意味は、モチベーション管理にもつながっていきます。

「モチベーションを高めてくれる世界はないだろか」と探してもどこにも見つからないでしょう。それは、あなた自身の心の持ちようであり、コントロールできないことに心を煩わせることなく、コントロールできることに集中すべきなのです。

小学生のころ、僕は将棋が好きでよく友達と指していました。ちょうど羽生善治名人がデビューしたころだったのですが、そのとき、多くの棋士が座右の銘として「人事を尽くして天命を待つ」という言葉を紹介していたのが、非常に印象に残っています。

自分にできることに集中して、それ以上のどうしようもないことは天命に任せるしかない。日々、ギリギリの戦いを繰り広げている棋士が、この言葉によって、ずいぶん心の平安を得ていたのではないかと思います。

《言葉の力》

たとえば「縁の下の力持ち」にも、別個(べっこ)に、個別(こべつ)に、まなざしを集中してあげるなど、いろいろ工夫を考えるべきだということである。もちろん、人件費が高騰(こうとう)し、売上・利益の低迷(ていめい)によって原資(げんし)が限られている今日、全員にカネで報いることはできない。いかに「縁の下の力持ち」をコトバでたたえても給料を上げることはできないのだ、と反論されそうだ。

しかし、それで良いのだと思う。世の中には給料は増やせないけれども、本当に感謝していると、誠意(せいい)のあるコトバで報(むく)いるという方法があるではないか。ウソのコトバでごまかそうというのでない。誠意ある真実のコトバで感謝し、承認することに意味がないはずがない。いつの間にか高い評価も低い評価も避(さ)けてしまう仲良しクラブになった組織を、もう一度、はっきり評価がフィードバックされる組織に変革(へんかく)すること、また、その際に縁の下の力持ちを初めとする多様な貢献(こうけん)をきちんと評価すること、これが大事だということである。

「縁の下の力持ち」以外にも、多様な役割を果たしている人々が組織にはたくさん存在する。新しいアイデアを出して会社に貢献する人もいれば、複雑なシステムをミスなく運営することで会社に貢献する人もいる。若手を育成するには長(た)けている人もいれば、腐りそうな中高年層にカツを入れるのがうまい人もいる。大規模な組織になるほど、多様な貢献の仕方が可能であり、多様な生き方ができるはずである。そのすべての仕事にカネや地位で報いることはできないまでも、そのそれぞれの仕事をきちんと評価して、貢献したと承認する作業が組織運営の根幹(こんかん)のはずである。

《指示待ち症候群》

少し古いが、朝日新聞に掲載された65歳の女性からの投書である。

『「斬新(ざんしん)なコスチュームに身を包み、街角でたばこの新製品を配っていた若い娘さん。つえをついて歩いていた夫に手渡そうとして「失礼ですが、二十歳(はたち)を過ぎていらっしゃいますか」。 夫は75歳です。』

この情景にはいくつかの見方があると思う。私が見たものは、若い彼女の「忠実」ぶりであった。新聞にも「マニュアル」という見出しがついていた。法に触れることを恐れて、その確認は厳しく指示されていたにちがいない。彼女は、その通り正確に動いているわけだ。

だとすると、事は小なれど徒(ただ)ならぬことではなかろうか。人間であるならば、どんなに要求されようと、仕事だからといかに指示されようと、杖をついている75歳の人に向かって「二十歳(はたち)を過ぎていらっしゃいますか」と言えるとは思えないからである。

コンビニでお酒を買おうとすると、パネルへのタッチを求められます。『私は、65歳です』

《行動は変えられる》

「形から入って心に至る」が型の持っている本質

日本の武道には、型があります。「型から入って心に至る」が型の持っている本質だと思います。
企業でのトレーニングやコンサルティングの際、「性格だからしょうがない」とか「性格を変えなければいけないでしょうか?」というような意見や、質問を耳にします。
私はいつも、「性格まで考えると重いでしょう。もっと気軽に考えて、性格ではなく行動を変えてみたら」とお話ししています。ただ、行動を変えるといっても、漠然としていて、つかみどころがありませんから、まずは基本となる3つの行動だけをお勧めしています。
その3つとは、「1日のプランニング」「仕事の棚卸し」「自分へのアポイント」の3つです。
いわば、この3つは、「お仕事道」の「型」と言えるものです。それも基本中の基本の型です。
仕事の達人になるのも、武道の達人になるもの基本は同じだと思います。毎日毎日、基本(「型」)を繰り返し、意識しなくともできるようになる(習慣として身につく)。そのとき、達人への第一歩が記されるのだと思います。
タイムマネジメントに関する言葉でも「継続は力」というのがありますが、継続すべきは、基本(「型」)だと思います。
武道と違い、ビジネスの世界では、今まで「型」に該当するものがなかったように思います。だから、行動を変えようにも、変え方がわからなかったともいえます。
まずは、「1日のプランニング」「仕事の棚卸し」「自分へのアポイント」の基本を継続し、行動を変えるための「型」を身につけましょう。達人へのスタートです。

《仕事とコミュニケーション》

コミュニケーションもタイムマネジメントスキルのひとつ

仕事には、“自分一人でやる仕事”と“他人と共同でやる仕事”があります。
一人でやる仕事としてみなさんは、書類作りや、パソコンでのデータ処理及び分析、部下が提出した書類のチェックなどを思い浮かべるでしょう。これらの仕事を一言で表現すれば、業務処理となります。一方、他人と共同でやる仕事とは、会議や商談、ミーティング、電話連絡などですが、これらを一言で括(くく)れば、情報処理(コミュニケーション業務)であると言えます。
それでは、みなさんは自分が一日のうち、二つの仕事をどれくらいの比率で行なっていると思いますか。仕事の科学研究会が企業コンサルタントとして収集したデータでは、業種を問わず、一般社員から社長まで、全社員の平均として、業務処理が4割、コミュニケーション業務が6割となっています。
この比率は役職によって違います。役職が上になり、部下が増えるほど、仕事の指示や委任などが増え、上司と部下の間で情報の中継役ともなる役割を思えば、コミュニケーション業務の比率が高くなるのは、当然です。
みなさんが自分の仕事を全うしたいと思うのなら、仕事の6割以上を占めるコミュニケーション業務の重要性にまず、着目してほしいのです。
タイムマネジメントはみなさんの仕事の生産性を向上させるためのものであり、その仕事の中で、コミュニケーションが大きな比重を占める以上、コミュニケーションもまた、タイムマネジメントスキルの一つなのです。

《ホーレンソー》

では、順番に報連相の型をお伝えしていきましょう。

まずは、報告の型です。一般的に報告とは、上司からの指示や命令に対して、部下が経過や結果を知らせることを言います。まめな報告をする部下は優秀に見えるので、部下にとってもプラスになるでしょう。
1. 案件名:まず、何についての報告か述べる
2. 結論:報告の要となる「結論は、こうです」の部分を述べる
3. 補足説明:結論を補足説明するための、背景や状況、経緯などを述べる
4. 感想:結論に関しての簡単な感想を述べる

続いて、連絡の型について解説します。ここでは、上司や部下に関わらず、簡単な情報を関係者に知らせることを言います。丁寧な連絡は、「私は聞いてない」といったトラブルを避けることができます。
1. 案件名:まず、何についての連絡かを述べる
2. 事実:連絡の要となる「いま、こういうことが起こっています」の部分を述べる
3. 影響:事実によって、「相手にどのような影響が及ぶのか」を述べる
4. 依頼:相手に依頼したいアクションについて述べる
5. 締め切り:アクションの期限を明確にしっかり伝える

最後は、相談の型です。判断に迷う時や助言が欲しい時に、上司や先輩、同僚に参考意見を聞き、アドバイスをもうらといった形で行われます。素直な相談は、周りの「こいつのために一肌脱いでやるか」という応援獲得につながります。
1. 案件:まず、何についての相談かを述べる
2. 事実:「いま、何が起こっているのか」という事実を述べる
3. 背景:「なぜそれが起こっているのか」という事実に至る背景を述べる
4. 自分の意見:「これに対して私はこう思う」という意見を述べる
5. 相手の意向伺い:「これについてどう思いますか」と相手の意見を伺う

《集団思考》

【依存】
集団思考における手抜きは、よく見受けるものです。何人かで話し合いをしていると、特に冴えた数人がアイデアを披露します。そうすると、その他の人々が彼らに依存してしまいます。これを防ぐ一つの方法は、個々のメンバーの個人的貢献や努力が、正当に識別・評価できるようにすることです。つまりアイデアの数を誰がどれだけ出したかを競ったり、一定時間でアイデアを出せないメンバーは辞退してもらうということです。
相互学習プロセスを破壊してしまうのは、メンバーの無自覚、依存です。みんなで対話するプロセスでの発見を期待しているのに、最初から「意見ありません」「わかりません」的な態度の人がいると、積極的な人の意欲まで削がれてしまいます。
【同調】
日本では長幼の序という思想があり、目上の人が言ったことには逆らわないという風潮があります。この風潮が日本人を討論はもちろん対話下手にしてしまっています。集団の中で大勢がある方向にまとまっていると、何となくそれに同調しないといけないような雰囲気ができてきます。これはあまりに多数決で何でも考えてきてしまった癖が抜けないからでしょうが、実に危険です。あるいは立場が上の人、ボス的な人がある意見や態度を表明していると、外のメンバーはその意見に同調しなければならないような感じになってしまいます。これは同調圧力と呼ばれますが、他の情報源からの情報を、自分の意見や判断の妥当性の根拠として受け入れる場合と、他の人の期待や反応をおもんばかる故に生まれてくるものとがあります。
【頑固】
逆転した権威主義、あるいは天の邪鬼とでもいうべきでしょうか。少数意見の少数であること自体に意味を見いだしてしまうものです。特に少数者の主張が一貫している、単に少数者の立場の反映には見えないこと、創造性を重んじる雰囲気があること等の条件下で発揮されやすくなります。創造的=少数意見と短絡してしまうタイプの人がこのような傾向をつくってしまいます。
【極化】
異なる意見のメンバーが話し合えば、極端な意見は中和され、全体としては中庸な結論が出るように思えます。けれども現実には、集団で話し合うと、個々人が考えているよりも、より極端な方向に結論が向かってしまうことが多くあります。これにはメンバーの持つ”志向”が強く影響します。もともとリスキー志向の強いメンバーが集まれば、よりリスキーになるし、保守志向のメンバーならば、より保守的な結論になってしまいます。つまり、それ以前の態度が、集団プロセスによって極端な方向に変容してしまうのです。
【団結】
勇敢なることを最優先にした旧日本軍では、敵の戦力のほうが圧倒的に強力であるというようなことが報告できなくなってしまいました。いつも「我が方が優勢なり」と報告しなければ、勇敢でないと思われてしまうからです。企業組織においても、課題を検討することよりも、メンバーが一致団結すること、メンバーの和のほうが優先されてしまうと、威勢よく意思はまとまるのですが、内容は空疎になってしまいます。
こういった集団思考が陥りやすい欠陥について、メンバーの方達が理解しあっていれば、それを回避することもできるはずです。

《報告責任とは》

 仕事を教える中で徹底しておきたいのが、責任の所在です。
 うまくいけばいいが、失敗したら誰が責任を取るか、それが明確でないとなりません。
 それには、責任という範囲の広い言葉を明確にする必要があります。責任は3つに分けられます。そしてそれぞれについて、上司・部下のどちらの責任か明確にしておきます。

① 結果責任は上司
② 遂行責任は部下
③ 報告責任は部下

 これが徹底されていれば、次の通りになります。
 上位から見れば、部下は決して途中で投げ出さないし、報告はきちんとするという条件付きで、結果責任は自分にある。これなら上司も納得できるでしょう。逆に、部下からすれば、自分が投げ出さずにちゃんと報告をしていれば、仮にうまくいかずとも、上司が責任を取ってくれるという安心感がある。これで、前向きに新しい案件にも取り組めます。
 部下が一番嫌い恐れることは、「進めてもいいよ」と言いながら、うまくいかなかったときに「なんでそんなことをしたのか」と言い出す上司です。しかしこの原則では、そういう無責任が通せないのです。
 本来は、部下が途中で投げ出したり、報告をしなかったりすることで、その仕事が失敗したとして、それは上司の責任です。こういう場合、「どうして、こいつのために私が責任を・・・・・・」と腹立たしい気持ちになりますよね。しかし、部下が「投げ出さないこと」と「報告をしっかりすること」を約束するのであれば、責任は負えるでしょう。
 現実的には、「報告をしっかりすること」を守らせるのが重要です。
 これが徹底さえしていれば、途中で軌道修正もできます。ちょっと頼りないと思えば、「これは任せるが、毎日の進捗状況を報告してほしい」と言えばいいのです。
 どのような報告を求めるかは次に説明します。
                     「教え方の教科書より」