NLP」カテゴリーアーカイブ

《聴く力・尋ねる力》

 新入社員も入社半年になって、大分組織に馴染んできていることでしょう。今日は、コミュニケーションの初歩段階について考えてみたいと思います。 

 上司やお客様と会話をするときに、こちらの聴き方によって相手に与える印象は大きく変わります。

 ポイントは、積極的に聴くということです。受け身ではなくて、能動的に聴くということになりますが、会話や相手の表情に合わせてタイミングよく相づちを打つことは大変に有効です。相づちも『なるほど』『そうですね』『おっしゃる通りです』等、多少のバリエーションを上手に組合わせるといいです。

 聴きながらメモを取ることは、こちらの聴こうとする姿勢が伝わると言われますが、中には【メモを取られると話しずらくなる】とおっしゃる方もいるので、状況と相手を見て判断したいものです。

 私が意識していることは【質問をすること】より【相手の話を遮らないで最後まで聴く】ことです。中々難しいことですが、大切なことです。

 最後に聴くということは次の3つになります、更なるステップアップのために必要です。

※アドバイスをしようとしない
※励まさない
※価値判断しない
 
 

 

《自己放棄》

 心理療法入門・・・・河合隼雄著より

 心理療法の問題に深くかかわっていると、治療者自身の個性ということが必ず関係してくる。このことが、心理療法に学派の相違が生じてくる要因となっている。フロイトの精神分析学、ユングの分析心理学、いずれにしろ、彼らの個性と深くかかわっている。このように考えてくると、心理療法の理論は、心理療法家それぞれの個性に従って、心理療法家の数だけあることになってくる。このことは、基本的に正しい、と筆者は考える。そうなると、心理療法家が『フロイト派』とか『ユング派』とか名乗るのはおかしいのではないか。各人が自分の流儀によって心理療法をするべきではなかろうか。そこで折衷主義ということも主張される。つまり、いろいろな学派の理論を自分の個性と照らし合わせて、自分にとってふさわしいと思うものを折衷してゆくという考えである。

 ここで忘れてならないのは、個性というものは常に形成過程にあるものであり、相当な鍛錬によってこそ形成されてくるものである、ということである。それは、相当な自己否定や自己放棄、自己に対する懐疑などを経ずに顕われてくるものではない。そのような点で、ある学派を選択するということは、一種の自己放棄なのである。これを踏まえたうえでいかにして独り立ちできる心理療法家になるかが問われるのである。この点についての自覚のない者は、ややもすると学派の創始者を『教祖』のように思うような傾向に陥ってしまう。それに反して、折衷派の人は、自分らしい方法を生み出してゆく努力を重ねていても、自己放棄や自己否定を体験しない甘さがつきまとうことになる。いずれの道を選ぶにしても、そこに生じる一長一短について自覚することであろう。

 私は、自己選択、自己決定ということについて考えることが多いのですが、『折衷派』という視点もあるのか?と参考になりましたので、ご紹介しました。

《編集手帳より》

 読売新聞・・・・編集手帳より 

 仏教の修養法に『止観』がある。心を静めて智慧を起こし、事物を正しく観る。日想観はその一つで、西方に沈みゆく太陽を見て、極楽浄土を観想する。

 司馬遼太郎さんの『大阪の原形』によると中世、難波・四天王寺での日想観が有名だった。夕陽を見るために諸国から人が集まったのだという。辺りは台地で、今も夕陽丘や夕陽ケ丘の名がある。

 学生の頃、好きでよく歩いた司馬さんは、ある夕、鮮やかな朱色で《天体とはおもえない太陽》が、漂うように沈んでいくさまを崖から眺める。《息をわすれるような思い》がして《大阪の名所をあげよといわれれば、この崖ではないか》と思ったそうだ。

 難題を抱え、崖っぷちでせめぎ合うリーダーたちは、なにかしら光を見ただろうか。大阪でのG20首脳会議が終わった。笑顔有り、渋面あり、議論の合間にのぞく顔は様々だった。一定の成果、との報を、まずは信ずるほかない。

 《見よ 燃える空 あの空に映るのは 人の世の苦しみ 争い そして愛》“君は夕焼けを見たか”・・・阪田寛夫  できることならば、御一行様を隠れた名所に案内したかった。

《コミュニケーションのスキル》

 コミュニケーションは、身に着けることが大切だと思いますが、“NLPスキル”から少しご案内します。

 ペーシング(相手のペースに合わせる)のスキルが、コミュニケーションの入り口の場面で重要な働きをします。そこで、ペーシングについて内容の確認をしてみましょう。

【ミラーリング】
 ペーシングの一つに、ミラーリングという方法があります。これは、相手のしぐさや姿勢をまるで鏡に映したかのように真似をするというものです。あまりに露骨な真似は?ですが、意外と相手の人は気付かないことに驚きを感じることがあります。
 具体的には、話をしている相手の“姿勢”や“手足の位置”を合わせることは一番かんたんで効果があります。また、“相手の動作”に合わせることも有効なペーシングの手法です。相手がコービーを飲んだら、自分もコーヒーを飲むなどが具体的な動作になります。

【話し方・声の大きさ】
 “話すスピード”や“声の大小”を相手に合わせることも、効果的なペーシングのスキルです。相手は、自分の話すスピードや声の大小についてはあまり気にしていないので気づかれにくいのです。

【呼 吸】
 呼吸は、無意識に行っています。ですから、この“呼吸速度”や“リズム”を感じて、それに合わせることができれば信頼関係をよりスピーディーに築けるようになります。ミルトン・エリクソンは相手の片の動きで“呼吸速度”を計っていたそうです。

 比較的実行しやすいスキルです。意識して使ってみてください。

《イエスセット》

 NLPのスキルに“イエスセット”というものが有ります。

 この“イエスセット”とは、面談の初期段階から相手が何度も『はい』と答えるような質問を重ね、その後のやり取りでも『はい』というように癖付けをする心理作戦の一つです。

 例えば、セールス場面で

『御社の業界シェアNO1に戻したいということで良かったですね』

『現状は、業界NO1から3位にまで落ちてしまっているということで、間違いありませんね』

『競合する会社は3社ですね』

『営業スタイルを見直すことで改善したいのですね』

『同時に利益率の向上も実現することで良かったですか』

 事前ヒヤリングで正しい情報を把握しておくことが前提ですが、クロージングの際には有効なスキルと思います。

 また、子供・認知症老人・障害者等にもこのスキルを使用できないものかと、日頃考えています。
 

《お金に対するセルフイメージ》

 私たちは、それぞれ“お金”に対してセルフイメージを持っています。結果的に、そのセルフイメージによって振り回されることになります。

 次に、お金に対するチェックリストを記載しますので良かったらチェックしてみてください。

➀金持ちになることは強くなるということだ。 
 はい・いいえ
➁結局のところ、金銭こそ成功のシンボルだ。
 はい・いいえ
➂最高級の製品を買うのが好きだ。
 はい・いいえ
➃自分のしてほしいことをしてもらうために、お金を使うことがある。
 はい・いいえ
➄自分より収入が多いと思っていた人が、自分より収入が少ないことを知ったら、いい気分になると思う。
 はい・いいえ
➅たとえ聞かれなくても、持っている高級品の値段を話すのが好きだ。
 はい・いいえ
➆自分がどのくらい稼いでいるかを自慢していたと、他人に指摘されたり、自分で気付いたことがある。
 はい・いいえ
➇自分の持っているブランド品に周囲の人が気付くと嬉しい。
 はい・いいえ
➈誰が自分より稼いでいるか知ろうとする。
 はい・いいえ
➉自分より金持ちの人を、つい賞賛の目で見てしまう。
 はい・いいえ
11買い物のとき、自分が買った品物の価値を他人がどう考えるか気にする。
 はい・いいえ
12高価な持ち物をほめられると嬉しくなる。
 はい・いいえ

 はい、が10個以上ある人は、お金が力であり名誉であると思っています。逆に5個以下の場合は、自分や他人の価値を物質的な所有物で評価するようなことはありません。お金を欲しがるとしても、それは権力や名誉を手に入れるためではないのです。

《コミュニケーションスキル》

 コミュニケーションをテーマにした研修が、数多く実施されています。今日は、コミュニケーションスキルに関して書いてみたいと思います。

 ある本に“コミュニケーションは相手を受容することではなく、理解することだ”と書いてありました。その為には、まず相手の話をしっかりと聴くことから始めなければいけません。

 そのためのスキルとして・・・・・。
【ペーシング】相手のペースに合わせるということですが、“話すスピード” “声の大小”等を相手のスピード・相手のトーンに合わせて会話を進めていくということです。
【ミラーリング】相手のしぐさをさり気なく真似るということです。
【バックトラッキング】相手の話したことをそのままオウム返しすることです。

 以上のようなスキルを使うことで、相手との距離感が縮まったり、会話がはずんだりします。一般的には、“ラポールを築く”と表現しますが、コミュニケーションでは重要なポイントだと考えます。人は意識レベルと無意識レベルによってコントロールされているわけですが、特に重要な働きをしているのが無意識レベルです。ご紹介した、【ペーシング】【ミラーリング】【バックトラッキング】のスキルは、無意識レベルに働きかける効果があるのです。

 他には、ボディランゲージや相手の知覚チャネルに合わせた言語の使い方がありますが、興味のある方は“ミルトン・エリクソン”の書籍を読んでみてください。言語パターンについて詳しく説明がなされています。コミュニケーションの分野でも有効な手段と考えます。 

 

《逆説の10カ条》Ⅱ

 “それでもなお、人を愛しなさい” ケント・M・キース著

6 もっとも大きな考えをもった もっとも大きな男女は、
  もっとも小さな心をもった もっとも小さな男女によって
  撃ち落とされるかもしれない。
  それでもなお、大きな考えをもちなさい。

7 人は弱者をひいきにはするが、勝者のあとにしかついていかない。
  それでもなお、弱者のために戦いなさい。

8 何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもかもしれない。
  それでもなお、築きあげなさい。

9 人が本当に助けを必要としていても、
  実際に助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。
  それでもなお、人を助けなさい。

10 世界のために最善を尽くしても、
  その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。
  それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。

《逆説の10カ条》Ⅰ

 “それでもなお、人を愛しなさい” ケント・M・キース著

1 人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。
  それでもなお、人を愛しなさい。

2 何か良いことをすれば、
  隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
  それでもなお、良いことをしなさい。

3 成功すれば、うその友だちと本物の敵を得ることになる。
  それでもなお、成功しなさい。

4 今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。
  それでもなお、良いことをしなさい。

5 正直で率直なあり方はあなたを無防備にするだろう。
  それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。

  次回へ続く

 

 

《コミュニケーションⅡ》

 NLPのスキルにLABプロファイリングがあります。非言語コミュ二ケーションとも関連がありそうなので書いてみます。

 LABプロファイリングの中に《知覚チャンネル》というカテゴリーがあります。これは、人が物事を認知したり納得するときに、どの知覚チャンネルを使って情報収集をするのか?というですが、一般的には次のようになっています。
※視覚チャンネル型・・・・証拠を見ることで      55%
※聴覚チャンネル型・・・・何かを聞くことで      30%
※読解チャンネル型・・・・書かれたものを読むことで   3%
※体感チャンネル型・・・・作業をしてみることで    12%

 このカテゴリーは、相手が物事を判断するために、どの知覚チャンネルを使って情報を集めているかを判別します。
 
 質問への答え方によって、相手に必要な情報をどうやって伝えればいいかが推測できるのです。

 人によって意思決定するために必要な情報を集めるために使う優位な知覚チャンネルは違いますが、パターンとしては上記に示した4つになります。

 相手のパターンを知らないと、無駄なことに労力をかけたり“間違った努力”に時間を費やしたりする恐れがあります。プレゼンやセールスシーンなどあらゆる場面で活用できます。

【パーターンを見分けるには】
 質問の例
『ある人が仕事ですごいって、どのようにしてわかりますか?』

※視覚型の特徴
『証拠を見るとわかる』 
※聴覚型の特徴
『その人のことを話しているのを聞くとわかる』
※読解型の特徴
『その人が書いた報告書などを読むとわかる』
※体感型の特徴
『その人と一緒に作業してみるとわかる』

 さて、あなたはどのパターンでしょうか!