組織運営」カテゴリーアーカイブ

《定年後も働きたい・64%》

  日本生命保険は、保険契約者を対象に定年退職後について尋ねたところ、仕事をしたいと回答した人が64%だったと発表した。生活費や医療費の不安から、収入を確保したい人が多かった。21日の敬老の日を前に、インターネットで8月にアンケートを実施し7543人が回答した。
 内訳は【現在の仕事を続けたい】・・・38.7% 【別の仕事をしい】・・・25.3%だった。年齢が高くなるほど現在の仕事の継続を希望した。

 最近読んだ“コロナ後の世界”に次のような内容がありましたので、ご紹介します。

 高齢者が働き続けることで、組織やそこに所属する人々が恩恵を受けることも多々あります。長年積み上げてきた経験やスキルを持つ人が近くで働けば、若者にとって良い刺激になるのです。ある研究では、年齢構成が偏っている組織よりも、ばらけている組織のほうがチームの仕事が上手くいくことが分かっています。異なる年齢の人間が一緒に仕事をすることで、お互いに触発され、有益で生産的な結果が生まれます。多様性が、イノベーションを生む土壌となるのです。

 生涯現役の気持ちで頑張りたいものですね。

 

《対話・会議》

 森信三・・・・修身 教授録より

 普通に対話というものは、必ず二人で話す場合をいうのであって、数人以上で話す場合、普通には座談会という言葉が使われているようです。そこでまず対話の際の心得ですが、それには、なるべく相手の人に話さすようにする。さらに進んで相手の話を聞こうとする態度が、対話の心がけの根本と言ってよいでしょう。

 つまり、なるべく聞き役にまわるということです。もちろん、全然喋らないというのも面白くありませんが、しかし自分は主として聞き役に回って、相手に何ら不快の感じをさせないというのが、対話としては上乗なるものでしょう。

 ところが、普通には、どうしてもこちらが喋りすぎるのです。ですから、自分の方から先に口を切って喋るということは、極力控えめにするんです。そうして、なるべく聞き役に回るというのが、対話の心がけとしては、一番の根本と言ってよいでしょう。

 次に、数人ないし十数人が集まって話し合う、座談会の場合の心がけについても申しておきましょう。この場合にも、ただ今申したように、『自分はなるべく喋らないようにして、できるだけ聞き役に回る』という、根本の心がけに変わりはありませんが、もう一つ大事なことは、一座のうちで誰か一人が話していたら、他の人々はそれに耳を傾けて、他のところで、また一人が喋るというようなことをしないということです。

 つまり一座のうちで、一人の人が話しかけたら、もう他の人は、自分のそばにいる人を相手に、コソコソと話したりなどしないということです。そしてこの一事が守られるか否かによって、その地域の人々の教養というか、たしなみの程度は分かると思うのです。そこで当然のことながら、特に座談会などの際には、一人であまり何回か喋らないようにして、できるだけ全員が、最低一度は話す機会がもてるようにしたいものです。

 

《今年の新入社員の特徴》

 日本能率協会の意識調査によると、次のような調査結果が報告されています。

【新入社員の意識調査で抵抗のある事柄】・・・上位

➊指示が曖昧なまま作業をする・・・・・・・・・89.9%
➋飛び込み営業・・・・・・・・・・・・・・・・87%
➌知らない人・取引先に電話を掛ける・・・・・・73.9%
➍会議や打ち合わせで自分の考えを発現する・・・56.1%
➎初対面の人と雑談をする・・・・・・・・・・・46.6%

 私は、電話を取ることに抵抗がありました。先方の名前を上手く聴き取れなかったり、要件を上手く上司に伝えることが出来なかったりした経験を思い出しました。

 注目すべきは【指示が曖昧なまま作業をする】ことです。新人さんに対して『分からないことがあったら、何でも聞いてね!』が、不親切。というのがあります。【分からないことが、分からない?】新人さんに対しては、明確な指示を出すように心がけたいものです。

《アマゾンの組織運営》

 最近、アマゾンジャパン社長のジャスパー・チャン氏のコメントが記事になっていましたのでご案内します。

 ベソス(アマゾンのCEO)の考えはとてもシンプルで、ぶれることがありません。品ぞろえを充実させ、お客様を大切にしようとする姿勢が一貫しています。

 彼は長いスパン(期間)で経営を考えています。目先の業績について言及するのを聞いたことがありません。短くて5年先、時には100年後に向けた話をする。新規ビジネスが失敗したり、自社の株価が大きく下落したりしても動じません。

 例えば、電子書籍リーダー『キンドル』は構想から完成まで7年かかりました。その間、挫折しかかったこともありましたが、『キンドルはお客様に喜ばれる』との考えは揺らぎませんでした。

 また、社員の人事異動につていは、上司が部下に命じることはありません。部署の移動は本人の希望に基づきます。まず人材を欲しい部署が募集する。社員が手を挙げて了解が出れば、原則として未経験の部署でも海外でも移動できます。自分で責任を持ってキャリア形成を考えてほしいからです。
 
 他にも色々とコメントしていますが、私が気になった部分を紹介しました。

※アマゾンジャパンは、2000年に社員数十名でスタートした。現在7000名を超え、売上高は1兆7400億円。

《チーム力を考える》

 ちょっと質問です!

 次の2チームのうちどちらをあなたは高く評価しますか?
【Aチーム】・・・メンバー3人
 ※3人のスキル・知識の評価点(100点満点)
  佐藤さん・・・60点
  鈴木さん・・・70点
  高橋さん・・・50点
 【3人の平均点・・・60点】

【Bチーム】・・・メンバー3人
 ※3人のスキル・知識の評価点(100点満点)
  齋藤さん・・・90点
  菅原さん・・・60点
  太田さん・・・30点
 【3人の平均点・・・60点】

 いろんな視点からの評価があるだろうと思いますが、以前私は【Bチーム】を高く評価していましたが、第三者は点数の一番低い人に焦点をあててチームを評価することに、ある時気がつきました。従って現在は【Aチーム】を高く評しています。

 どちらのチームを目指すのかによって、【人事考課の方針】を決定しないと間違った人事考課制度の構築になってしまいますので、充分に留意する必要があります。

 最近読んだ本に次のような記載がありましたので、ご案内します。

『どんなに強い選手がいたとしても、ほかの選手とレベルがかけ離れていれば、チームとしては機能しない。強い選手が、強引にホールを運ぶことになり、無茶なプレーにつながる。何より、全力を出し切っても勝てないんですよ。勝つためには、一人一人が役割を果たし、チームに貢献しているという状態をつくらなければならないんです。』
※国境を越えたスクラム・・・・ラグビー日本代表になった外国人選手たち  山川 徹著

《認め合うことが、チカラになる》

 性別や国に関係なく、尊敬しあうことが非常に大切です。 
 和太鼓奏者 アート・リー・・・・・アメリカ出身

 A・マズローの欲求五段階説の中の四段階目に《承認の欲求》があります。
 人は、誉められたい・感謝されたい・認められたいといったような欲求を持っていることを説明しています。
 人は、お互いに認め合うことでエネルギーで満たされ力強いパワーを発揮することが出来るのです。
 そのために【すごいですね】【ありがとう】【さすがです】といった言葉を積極的に使うことはとても重要なことです。

 活力ある組織を創り上げるためにも大事なポイントだと感じています。
 意識して積極的な言葉を使用したいものです。

《組織活動とリーダーシップ》

 組織活動を分解して、いくつかの部品にたとえた場合には次の4つが考えられます。
➊役割分担・適材適所(業務の視点)
➋モチベーション  (働く者の視点)
➌規則・取り決め  (組織内の視点)
➍リーダーシップ  (組織活動の視点む)
 以上4つの部品に故障がないかどうかを絶えずチェックすることがとても大切になります。
 
 組織活動の結果は、財務の視点で確認することができますが、結果が出るまでは時間が係るということを理解しておきましょう。特に組織が大きくなるにつれて【タイムラグ】も大きくなります。
 売り上げ、経常利益にマイナスの影響がではじめてから慌てても遅いということです。

 また、働く者の【意識改革】といったスローガンを掲げて組織に変化を起こそうとしますが、これも時間が係ります。よくあるケースでは、【コスト意識等】ですが、現場から数値に対して話が出るようになるまで数年の年月を要したりします。

 組織活動では、一般的に【目 標】を設定して一定の方向に導くことになりますが、その際も進捗状況を随時数値で確認する必要があります。何故ならば、数値という客観的な指標が無いと活動の結果が良かったかどうかの判断ができません。

 管理者に求めることは、目標を設定し活動の成果を数値で示してその達成責任を背負ってもらうことです。
 

《コミュニケーション》

 完了したコミュニケーションが私たちに生きる喜びをもたらし、未完了のコミュニケーションが私たちから生きる望みを奪う。
 未完了とは、投げたボールを受け取ってもらえないこと、または受け取らないこと。
 あるいは、受け取れないボールを投げつけられること、投げてしまうこと。
 そして、なぜなんだろうと、その答えをひとり、探し続けている状態。
 だから、コミュニケーションを始めたら、必ず完了させなさい。
 完了とは、相手のメッセージを受け取ること、そして、受け取ったと相手に伝えること。

 ほんとうに、聴きなさい。
 黙っているからきいているわけではない。
 最後まで聴きなさい。ひょっとしたら、あなたに都合の悪いこと、あなたが自分のやり方を変えざるを得ないようなことを話し出すかもしれませんが。

 もっと話させなさい。それがあなたの100万の励ましの言葉より、相手を勇気づけます。
 聴きなさい。相手が話している間、相づちを打ちながら、内心、自分ならこう思うとか、次にこう言ってやろうとか考えているのは、聴くことではない。

 コーチ21 伊藤 守

 

《立体的コミュニケーションを意識する》

 こうやって、考える・・・・・外山滋比古著から

 “立体的コミュニケーションを意識する”

 ひとりではいけない。二人でも足りない。それが三人になると、知恵が出る。

 ひとりの考えは、いわば点である。二人の話し合いは、線と面をつくることができるが、平面的であるのは是非もない。

 三人寄れば、立体的コミュニケーションが可能になって、点的思考や平面的思考では及びもつかない複雑、混然の豊かさをとらえることが可能になる。 

《組織風土・カルチャー》

 色々な組織に伺って仕事をしていると、組織の雰囲気の違いに驚かされることが多いです。

 例えば、代表的なものとして【積極的な組織】 【慎重な組織】 【ポジティブな組織】 【ネガティブな組織】があります。組織は人の集まりですから、突き詰めていけば人間の性格・個性と同様のものと考えられます。特に小さい組織は、トップの性格・個性が反映された《組織風土・カルチャー》になっていと思います。

 最近の事例で興味深いことがありました。社員数名の小さい組織でのことです。この会社は、社長が三十歳前に開業して早いもので三十数年が経過しました。私は法人の設立からお手伝いをさせて貰っています。社長の人柄を反映してか、アットホームな感じの組織カルチャーです。半年ほど前に、経験豊富な社員が入社してから雰囲気が変化してきてる感じがします。たまに伺ったり、社長の話を聞いての事ですが!

 この社員さんは、何かと権利主張が強いらしくて、給与・労働時間・有給休暇等いろんな要求をするそうです。(権利主張が間違っているわけではありません)良いか、悪いかは別にして、新入社員さんの持つ雰囲気がアッとホームな組織カルチャ―を壊しつつあります。組織運営上はどうなんだろうか?と現在考えている最中です。

 人が周囲に与える影響力の凄さを実感していますが、組織として成果が出て社員が働きがいを感じることが出来る職場になってくれることを今は期待しています。