《リーダーシップのスタイル①》

 世界標準の経営理論・・・入山章栄著より

【オーセンティック・リーダーシップ】authentic leadership

 「ありのまま、自分のままのリーダーシップ」という意味である。オーセンティック・リーダーシップは、ポジティブ心理学の発展とともに近年注目されており、「オーセンティックなリーダーほど自己認識を高め、ポジティブな意味で自己制御的な行動を自身にもフォロワーにも促す」という主張がある。主要参考論文としては、ネブラスカ大学のブルース・アヴァリオらが2005年に『リーダーシップ・クォータリー』に発表した論文などがある。

【サーバント・リーダーシップ】servant leadership
 1970年にロバート・グリーンリーフが著書The Servant as Leaderで提示して以来、注目が集まっている視点である。サーバント・リーダーとは、「自己利益の追求を越えて、フォロワーの要求にどう答え、フォロワーの成長を促すかを考える、他者に貢献することが前提」のリーダーシップを指す。特に近年はビジネスに社会性を取り込む潮流も受けて、注目が高まっている。参考論文として、エラスムス大学のディルク・ファン・ディエレンドンクが2011年に『ジャーナル・オブ・マネジメント』に発表したレビュー論文を挙げておく。