《人事考課制度》を考える

今日は、人事考課制度について考えてみたいと思います。

人事考課制度は、一般的には次の三つの要素に基づき評価しているところが多いのではないでしょうか。
※  能力考課  保持能力ではなくて、発揮能力を評価する。
※  情意効果  仕事に対する取り組み姿勢を評価する。
※  目標評価  期間的な目標に対し、その到達度を評価する。
以上のあたりがポイントになると考えますが、実践ではナカナカこれが難しいのです。

過去に私が失敗したことは、能力考課にあたって適正・公正な考課を実現したくて、一度に多くの能力考課項目を準備して実施したことがあります。結果、どのような事が起きたかというと、評価点数が【60点前後】に集中しました。所謂中心化傾向が見て取れました。次に困ったことは、社員の方々がどういった能力を求められているのかが、評価項目が多すぎることで【ボヤケテ】しまいました。最後に、考課者の方々に多くの手間暇をかけることになりました。手間暇を掛けた結果、それなりの効果があれば良いのですが!

当時の反省を踏まえて、最近人事考課制度の設計にあたってはなるべく【シンプル】なものを提案することを心がけています。その為に、まず私がすることは『御社では、今後どのような人材を求めるのですか?』という質問です。自社の人材像を明確にしてもらうことが大切になるからです。人材ビジョンが明確になれば、そのプロセスに人事考課制度を活用して、その実現に向かえばよろしいわけですから。
人事考課制度を単にAさん・Bさん・Cさんの序列や選別の為だけに使いたくはないものです。