《経営戦略と人材開発》

 人材開発といった視点から企業を見た場合、一般的に『人材開発という発想のなさの問題』が見えてきます。もう少し具体的にいうと、技能訓練中心の教育に偏っており能力開発的な機会が少ない為に、ミドル階層の思考力と問題解決のスキルが不足しているように感じます。
 コーチングの立場で目指すべきものは、【潜在能力の発揮】にあります。一部では、人は生涯かけて【潜在能力の3%しか使っていない】と言われています。実にもったいない気がしますが、いかがでしょうか。潜在能力の発揮を妨げているものは、いったい何なんでしょうか。
 私たちは、自分自身の潜在能力の発揮を制限しているものを《メンタルブロック》と表現しています。メンタルブロックには4つあります。
 ①習慣【昔からのやり方に頼り、新しいことを避けようとする】
 ②態度【目標や課題に対して消極的になり、出来ない理由を探そうとする】
 ③思い込み【固定観念や思い込みが強く柔軟な考えが取れない。頑張っている限り成果が出なくても仕方ないと考える】
 ④期待【自分にはこれくらいしか出来ないという低い期待感】
 以上のようなことがブレーキとなり、自分自身の能力や可能性を充分に出し切っていないことは確かなようですが、あなたはどうですか。

 次の質問に答えてみてください。
 ※あなたが伸ばしたいと考えている習慣・態度は何でしょうか?
 ※あなたが矯正したいと考えている習慣・態度は何でしょうか?

 
 

《経営戦略と人材開発》

 今日は、企業経営について考えてみたいと思います。
 《一つの側面は経営戦略》平易な言葉を使うと『我社は何をして食べていくのか』ということに対して、仕掛けとか仕組みを創っていくことになりますね。『儲かる為の仕掛け』とか『儲かる為の仕組み創り』になると思いますが、ここ10年位SWОT分析の手法による戦略とビジョンビルティングをご案内してきました。
 御存知のように、SWОTというのは【強み】【弱み】の内部環境と【機会】【脅威】の外部環境の四つの頭文字を取ったものですが、何を目的に分析をするのかというと『変化対応』になります。プラスの外部環境の変化、マイナスの外部環境の変化に対して我社の強みを伸ばしたり、弱みを克服して変化対応して生き延びるということです。Jコッタ―は、リーダーのミッションは『変化をマネジメントすることだ』と言ってます。
 現場で、SWОT分析のプログラムを運用して気づくのは、会社によって我社の『強み』がたくさん出る会社と、我社の『弱み』がたくさん出る会社に分かれます。傾向として、我社の『強み』がたくさん出る会社のほうが業績が良いのです。『弱み』にフォーカスしている組織と『強み』にフォーカスしている組織の差が業績に反映されるわけですが、これから戦っていくにあたって、強みをしっかり把握して強化したほうが効率が良いということになります。
 さて、あなたの組織の方々は、どちらにファーカスしていますか?

《イメージ化ということ》

 『イメージできるものは実現できる』と言われますが、人生で成功するためには、まず『自分を信ずること』が大切だと思います。
 人は、イメージできるものは実現することができます。しかし、イメージできないものは手に入りません。未来は目に見えません。しかし、人生を切り開いてゆくカギは、見えないものを信じる力なのです。
 私たちは、目標を設定し、『脳の活性化システム』を働かした時、すでに『証明はされていないが確固とした信念』を持つことになります。
 コロンブスは、あらかじめ証明はできなかったのですが、『大陸を発見する』信念と確信を抱いていました。歴史に残る偉大な業績はどれも、証明はされていないが確固とした信念に基づいています。

 成長、発展を促すのは高い期待感です。この高い期待感は、自分に対して、あるいは他人に対して、強い信念を持つことを求めます。次のような強い信念こそ、証明なしで目標を設定することを可能にします。

 ※私たちは賢い  ※私たちは出来る

 このように信じることは、あなたが『なりたい自分』を手に入れるうえで大いに役立つはずです。

《引き続き快適ゾーン》

 あなたは、普段次のような言葉を耳にしたことはありませんか。
※うちの会社は小さいから何をやってもダメ
※人手が足りない
※私にはそんな知識もスキルもない
※社長がダメだから、社員もダメなんだ
※世の中上手くいく人は最初から決まっている
※自分の学歴じゃこの仕事が限界だ
※人脈もコネもないから何もできない
※あの人がうらやましい。あの地位があれば何だってできる

 どうでしょう?まさかあなたは言っていないですよね!これは、物事に対する捉え方、考え方を示しています。いわゆる認知の仕方です。そして、本人は大真面目で本当のことを言っているつもりかもしれませんが、どれも不正確で不完全です。
 このような、物事の見方、考え方、観点、判断基準【認知】に気をつけなければいけません。上記のような誤った認知を持っていると、自分で限界をつくってしまうことになってしまいます。≪快適ゾーンの中に閉じこもってしまいます≫『自分には出来ない』と思い込んでいる人が、何かを達成することができるでしようか。
 認知とは、メガネのようなもの。レンズを通して周囲を見る限り、見るものすべてに最初から【思い込み】というフィルターがかかっています。
 あなたは、会社に対して、お客様に対して、友人に対して、すでにさまざまな思い込みをしている可能性があります。『あの人はこうゆう人だ』という考えを『本当にそうだろうか?』と疑ってみてください。意外な気づきがあるかもしれません。

 過去に成功しているが故に失敗する・・・・・・というパラドックス
 過去の成功体験からの脱却・・・・・・・・・・アンラーニング

《快適ゾーンに戻るな》

 人は皆自分の中に【快適ゾーン】という領域を持っていることを書きました。時として【快適ゾーン】は、自分自身の能力の発揮を制限しブロックしてしまいます。快適ゾーンから外れた時に、『困難なことをやるべきではない』 『新しい仕事を探すべきではない』等と囁き、新たな課題に挑戦しないですむもっともな理由・言い訳を自分自身でつくりだし、元の居心地の良い場所【快適ゾーン】に引き戻そうとします。これは、自分の思い込みがそうさせているだけのことで、本来は新しい課題に挑戦したほうがいいに決まっています。
 しかし、こういう場合は新しい課題に取組んでも、強い思い込みが働いていますから、良い結果が生み出されることはありません。『ほら、やっぱりダメじゃないか。だから、最初からやめたほうがいいといったんだ』という結論に落ち着くことが目に見えています。

 では、どうすればいいのでしょうか。
 しつこいですが、アファメーションよるイメージ化とビジュアライゼーションの方法によって、快適ゾーンを拡げ、あなた自身の基準を高めていくことができるのです。イメージ化とビジュアライゼーションを正しく使うことを身につければ、これは誰にでも実現可能なことです。快適ゾーンを継続的に拡げていけば、つねにクリエイティブに物事を考えることができるようになり、同時に、リラックスして自由な動きができるようになるのです。
 アファメーションのポイントは、≪未来に起きて欲しいことを現在形で語る≫ことでした。

《快適ゾーンは能力発揮を制限する》

 あなたの快適ゾーンは、パフォーマンスを限定し、その結果としての未来を限定します。快適ゾーンは、私たちの潜在能力の発揮に限界をもうけているのです。
快適ゾーンが人間にどのような作用をもたらすかを考えてみましょう。自分が快適ゾーンから外れていると感じた時は、落ち着かない気持ちになります。これが原因で、人は何かにつけて失敗をするようになります。例えば、つまづく、机のものを落とす、コーヒーをこぼす等です。面接の準備をすっかり整えて、話す内容を練習していたにもかかわらず、いざその場になると、話そうとしていたことがまったく思い浮かばなくなるなどもそうです。
 快適ゾーンの外にいると、自分の記憶から情報を引き出すことすら出来なくなるという典型的な例といえます。また、快適ゾーンの外にいると、情報のインプットも遮断されます。何かを指示されたり、説明を受けたりしても、その内容をきちんと受け取れなくなるのです。
 こうした快適ゾーンの作用は、人間の自己制限機能の働きをします。自分の快適ゾーンを拡大しようとして挑戦しますが、こんなふうに囁きます。『居心地の良い場所、元の快適ゾーンに戻ったら』と・・・・・・・。つまり、人は、自分が緊張や不安を感じることなく自然に行動できる範囲=快適ゾーンの中に納まるように、無意識のレベルで自己制限機能を働かせているということです。
 快適ゾーンの存在は、あなたの潜在能力を解放する足かせになっています。快適ゾーンに制約されている限り、あなたはその範囲の中でしか能力を発揮することができない、ということになります。
 こうした自己制限機能に制約されずに自分を高めるには、自分自身に対する想定や期待のレベルを上げていくことが必要です。そのための有効な方法が、アファメーションと思い込み【セルフトーク】のコントロールです。理想・望ましい状態のイメージ化とビジュアライゼーションがポイントです。

《最終結果志向》エンド・リザルト・オリエント

 今日は、最終結果志向【エンド・リザルト・オリエント】という考え方をご案内します。

 それは、まずは≪ゴール≫があって、それから認識が生まれる、ということです。このことは、普通は逆に考えられています。つまり、たいていの人は、まず認識があって、それからゴールを探し出す、という順番で考えをめぐらせているのです。
 まず、ゴールを設定し、ゴールの世界のイメージを高めていけば、ゴールに向かうプロセスが見え始めて【方法・手段】実現へと導いてくれます。このプロセスを発見するシステムを《脳の活性化システム》RASと呼んでいます。生理学的に人間が持っている機能です。

 日々のことにおいても、ゴールが先で認識が後という関係が重要になってきます。例えば、企業で作成するプランもそうです。来年度の売上を5億円に引き上げようというときに、企業ではたいていの場合、製造や営業、財務や経理などが数字を集めてきて、その結果『何とか達成できそうだ。よし来年度の売上目標は5億円にしよう』という手順がとられます。手段・方法論を先に検討し、それからゴールを決めるわけですが、、これは間違ったやり方と言わなくてはなりません。
 正しい方法は、来年度の売上5億円というゴールを先に決めるのです。そうすると、今はまだ見えていない売上5億円を稼ぐ方法・手段が後から見えてくるのです。

 つまり、ポイントは『ゴールを設定すると、達成の方法・手段は後からわかる』ということです。

《思い込みとプラシーボ効果》

 今日は、『生きがいの本質』 飯田史彦著より御紹介します。飯田先生の本は、『生きがいの創造』 『ブレークスルー思考』 『ソウルメイト』等数冊読ませていただきました。経営学者として従来の視点とは異なるアプローチをしています。大変興味深いです。

 24歳の体格のいい男性が入院してきた。彼は数年前に交通事故で、むち打ち症になって以来、しばしば激しい頭痛に見舞われるようになった。最初は一般的な鎮痛剤を使用していたが、それでは効かなくなり、しまいには、モルヒネ様の鎮痛剤を注射しないと治まらなくなっていた。その痛みはかなり激しく、1日に十本以上の注射をすることもまれではなかった。
当然、何度となくCTやМRI、脳波等の検査をしたが、はっきりした異常を発見することはできず、そのため心療内科に紹介となった患者さんである。
 彼の場合、頭痛が起こると、頭を抱え込み、一言もしゃべれなくなり、動けなくなる。ただひたすら苦悶に表情を歪める。痛みのためか、意識もやや朦朧としてくることもあるという。やっとの思いで注射をしてほしいというのであるが、ある時、『いつもの強い痛み止めの注射を打ちますよ』と言いながら、生理食塩水を注射した。もちろん、生理食塩水に鎮痛効果はない。ところが、驚いたことに、痛み止めを打った時と同様、痛みは少しずつ軽減し、20分ほどで完全に消失したのだ。以来、彼に対しては痛み止めの注射は使用していない。
 こんなふうに、薬理的には症状の軽減がまったく期待できないような製剤【プラシーボ】を使って、何らかの効果が見られることを、《プラシーボ効果》という。この患者さんも明らかに生理食塩水というプラシーボに反応している。
頭痛が取れるという現実に心理的作用が関与していることは間違いない。どのようなメカニズムで頭痛が軽減するかはわからないが、生理食塩水というプラシーボが、その人の持つ『心の治癒力』をうまく引き出すきっかけとなり、その結果、頭痛の症状が良くなったのではないかと考えている。
 もちろんすべての病気を『心の治癒力』で治せるなどという無謀なことを言うつもりはないが、人の心には本来、身体症状や病気を癒す力が存在しており、それをうまく引き出すことさえできれば、症状や病気を軽減、治癒させることが可能であり、一般的な治療と併用することで、より一層治療効果を上げることができるのではないだるうか。

《潜在意識と思い込み》

 『イメージトレーニング』という言葉は、スポーツの世界では良く耳にする言葉ですが、潜在意識との関連性について考えてみたいと思います。
 私たちは、『イメージトレーニング』を繰り返していると、実際にそういう場面に向き合った時にスムーズに行動することができます。
 『イメージトレーニング』をうまく行うコツは、『自分にはそれができる』と信じて、潜在意識のレベルまで、そのパターンを刷り込む(プログラム)ことです。そして、無心に繰り返すことが、トレーニングの効果を強化します。
 子供が大人を真似る時のことを考えてみてください。例えば、好きなスポーツ選手や歌手を真似る時でもよいでしょう。好きな選手や歌手の真似をする子供たちは、すっかりその人物になりきっています。そして、そのような物まね遊びがスポーツや歌の上達に結びつくこともしばしばです。
 少し異なる事例では、アメリカのバスケットボールチームの例があります。【Aチーム】【Bチーム】【Cチーム】と三つのグループに分けて、二週間フリースローの練習を実践するAチーム・二週間フリースローが綺麗な放物線を描いて見事リングに入っているところをイメージするBチーム・二週間まったく練習をしないCチームで実験したところ、結果は、練習をしなかったチームの成果を0%とした場合、実践したAチームは24%の改善、イメージトレーニングを行ったBチームの改善率23%だったそうです。実に興味深いです。

 私たちの脳には、『自分がイメージしているような存在になる』しくみが備わっているのです。良かれ悪しかれ、潜在意識にはそのような絶大な影響力があります。
 良いイメージ、思い込みを持つことが大切なのも、そのためです。
 そもそも人間は、イメージ出来ないものを目指すことはできません。そこで、成功への近道は、なりたい自分になった状態、達成したい目標を達成した状態を具体的にイメージすることです。理想・望ましい状態を現在形で語るのです。

 あなたには、具体的な目標はあるでしょうか?

《原因と結果の法則》ジェームズ・アレンより

 不注意な人間、無知な人間、怠け心をもつ人間は、表にあらわれた『結果』だけに目を奪われ、その背後に存在する『原因』を見ようとしないために、あらゆる成功を、幸運、運命、あるいは偶然などという言葉で片づけようとしています。富を築きあげた人、知性にあふれた人、神のような人格を備えて大きな影響力を手にしている人たちを見て、かれらは言います。

『あの人は、なんて幸運なんだろう!』 『なんて恵まれているのだろう!』 『なんて良い巡りあわせにあるのだろう!』

 かれらは、それらの運の良い人たちが、より良い人生を夢見て流し続けてきた『血と汗と涙』の部分にはけっして目を向けません。それらの人たちは、強い信念を維持し、数々の犠牲を払い、粘り強い努力をつづけてきた人たちなのです。そうやって理想の実現めざして、様々な困難をみごとに乗り越えてきた人たちなのです。

 しかし、大多数の人は、そういった『影』の部分には目をくれようともしません。かれらはただ、『光』の部分だけを眺めているのです。長く厳しい旅の中身には目もくれず、喜びに満ちた最終結果のみを眺め、それを幸運の一言で片づけているのです。過程を理解せず、結果のみを捉え、それを偶然の産物だなどと言っているのです。そんな人たちのもとには、いつになっても幸運は訪れません。

 人間が達成するあらゆる成功が努力の結果です。そして、努力の大きさによって結果の大小が決定します。そこにはいかなる偶然も介在しません。物質的・知的・精神的達成のすべてが、努力の果実なのです。

 あなたが心の中で賛美するあなたのビジョン・・・・・・・・・あなたが心の中の王座につけるあなたの理想・・・・・・・・・それにしたがって、あなたの人生は形づくられます。それこそが、あなたがやがてなるものなのです。