月別アーカイブ: 2020年7月

《やり直しと出直し》

『やり直しはできないけど、出直しはできる』・・・中山靖雄氏の口癖

 その通りだと感じています。過去を振り返っては『あんなことしなければよかった!』『こうしておけばよかった!』『なんてバカなことをしてしまったんだ!』と時々悔んだりしていませんか。ただ、私たちは、過去には、もう戻れないのです。形だけの“やり直し”はできるかもしれません。残念ながら、既に時間は経過してしまっていますので、完全に元に戻っての“やり直し”は不可能です。

 しかし、未来に向かっての『よし、このようにしていこう!』と決意し実行する“出直し”は可能です。昨日の出来事は変えられないけれども、今日から未来に向かっては自分自身で創ることが出来るのです。

 過去から自分を解放して、気持ちを今に集中して実行していくことが大切だと思います。

《対話・会議》

 森信三・・・・修身 教授録より

 普通に対話というものは、必ず二人で話す場合をいうのであって、数人以上で話す場合、普通には座談会という言葉が使われているようです。そこでまず対話の際の心得ですが、それには、なるべく相手の人に話さすようにする。さらに進んで相手の話を聞こうとする態度が、対話の心がけの根本と言ってよいでしょう。

 つまり、なるべく聞き役にまわるということです。もちろん、全然喋らないというのも面白くありませんが、しかし自分は主として聞き役に回って、相手に何ら不快の感じをさせないというのが、対話としては上乗なるものでしょう。

 ところが、普通には、どうしてもこちらが喋りすぎるのです。ですから、自分の方から先に口を切って喋るということは、極力控えめにするんです。そうして、なるべく聞き役に回るというのが、対話の心がけとしては、一番の根本と言ってよいでしょう。

 次に、数人ないし十数人が集まって話し合う、座談会の場合の心がけについても申しておきましょう。この場合にも、ただ今申したように、『自分はなるべく喋らないようにして、できるだけ聞き役に回る』という、根本の心がけに変わりはありませんが、もう一つ大事なことは、一座のうちで誰か一人が話していたら、他の人々はそれに耳を傾けて、他のところで、また一人が喋るというようなことをしないということです。

 つまり一座のうちで、一人の人が話しかけたら、もう他の人は、自分のそばにいる人を相手に、コソコソと話したりなどしないということです。そしてこの一事が守られるか否かによって、その地域の人々の教養というか、たしなみの程度は分かると思うのです。そこで当然のことながら、特に座談会などの際には、一人であまり何回か喋らないようにして、できるだけ全員が、最低一度は話す機会がもてるようにしたいものです。

 

《変えて良いもの、変えてはいけないもの》

 バラク・オバマ前アメリカ大統領の“チェンジ”に代表されるように、2000年に入ってからは変化することに重点が置かれて企業経営等が考えられてきたような気がします。

 倫理法人会に、次のような【易不易】という考え方があります。
『激しく移り変わる世の中で、変えなければならないことは果敢に変えていく。しかし、変えてはならぬものをきちんと見定めて、それを保守しつつ、現実に対処していく。そうした堅固な柔軟性が、物事を成功にみちびき、たくましく生きる基本となる』 

 私が、“難しいなぁ”と感じるのは、【変えてはならぬものを見定めること】です。

 独立開業して31年目に入りましたが、変えてはならぬものは基本的なことのように思います。

 例えば、掃除や挨拶です。弊社では、チェックリスト項目の【挨拶が出来ている】・・・・の評価ポイントは、出社したら自ら上司の前に出向いて、自ら挨拶をすること。退社の際も同様とする。としています。

 最近は、変えてはならぬものがおざなりになっていないかに意識を向けて注意するようにしています。

《今年の新入社員の特徴》

 日本能率協会の意識調査によると、次のような調査結果が報告されています。

【新入社員の意識調査で抵抗のある事柄】・・・上位

➊指示が曖昧なまま作業をする・・・・・・・・・89.9%
➋飛び込み営業・・・・・・・・・・・・・・・・87%
➌知らない人・取引先に電話を掛ける・・・・・・73.9%
➍会議や打ち合わせで自分の考えを発現する・・・56.1%
➎初対面の人と雑談をする・・・・・・・・・・・46.6%

 私は、電話を取ることに抵抗がありました。先方の名前を上手く聴き取れなかったり、要件を上手く上司に伝えることが出来なかったりした経験を思い出しました。

 注目すべきは【指示が曖昧なまま作業をする】ことです。新人さんに対して『分からないことがあったら、何でも聞いてね!』が、不親切。というのがあります。【分からないことが、分からない?】新人さんに対しては、明確な指示を出すように心がけたいものです。