《過剰サービス》

 最近、とある福祉法人で研修を実施した際に参加していた職員の方がひとつのデータを示してくれました。

 そのデータというのは“ディサービスでの利用者の入浴時間を調査”したものでした。そもそも“入浴時間を調査”してみようという動機は、日常業務の多忙さからだったのですが、従前は“人手が足りない” “時間が無い” “スキル不足”といった『言い訳』に終始して【じゃあ、どうしたら良いか】といった対策まで進んでいなかったのです。ところが、最近では色んな改善目標が具体的な行動計画として出でくるようになり私としては嬉しく感じています。

 データを拝見すると、利用者一人ひとりの入浴時間が二ヶ月間調査されており、1回当たりの入浴時間から平均入浴時間までが一覧できるようになっていました。素人の私が見ても分かる優れた表でした。その結果≪可視化≫出来たことは、Aさんは平均20分・Bさんは平均55分・Cさんは平均30分というように、今まではただなんとなく感覚的に感じていたことが、ハッキリデータとして確認できたということです。

 別の視点から見てみれば、個別ニーズの把握と個別対応が大切と福祉の業界内で叫ばれて久しいのですが、上記のケースにもあるように私の率直な感じとして、今介護サービスが《過剰サービス》に陥っているのではないのか!ということなのです。一般企業のように、時間の長い利用者については料金が高くなるようなシステムであれば納得もしますが、介護保険制度の中では基本的に一定額です。

 人・時・生産性という視点からも、介護サービスのあり様について考えてみる時期かもしれませんね。