《それはお客様のためですか!》

 “お客様第一主義”が、企業経営に導入されて随分時間が経過しました。そもそもは、“CS”(お客様満足)の考え方から“お客様第一主義”が経営の重要なコンセプトになりました。最近では、トランプ大統領が【アメリカファースト】を口にしています。

 弊社には、医療・福祉法人のお客様が多いのですが、お客様第一主義が未だ徹底されていない感じがします。
 “医者が介護の邪魔をする”・・・矢嶋嶺 著の本の一部を紹介します。
 最近、老人ホームやデイサービスの老人たちが、歯のない顎で煮干しを噛んで歯ぐきから血を流したりしている。骨粗しょう症を心配して『カルシウム』を取っているのである。かと思えば、ほうれん草のお浸しに酢をかけてまずそうに食べている。
 私は、ときどきおばあさんたちをからかう。『おばあさん、酢のかかった酸っぱいほうれん草、うまいかい』と聞くと『うまいと言えばうまいが、本当はうまくないよ』という。作ってもらっているから、自分の希望は言えないのだ。

※2007年に出版された本です。現在は利用者の目線で色々と改善されていると思いますが、私が大切だと考えていることは【それは、ご利用者のためですか!】という組織風土を定着することです。出来れば、経営理念や行動規範レベルに落し込むことが出来れば望ましいと思います。くれぐれも“介護者側の都合で行動が決定される”ことがないように期待いします