《人を動かす》

 D・カーネギーの著書“人を動かす”の中で【人を動かす秘訣】について、次のように書いています。

 人を動かす秘訣は、この世に、ただ一つしかない。この事実について気づている人は、はなはだ少ないように思われる。しかし、人を動かす秘訣は、間違いなく、一つしかないのである。すなわち、みずから動きたくなる気持ちを起こさせること・・・・・これが、秘訣だ。

 人事とか組織運営での大きなテーマの一つ【動機づけ】について、シンプルに表現しています。見事ですね!

 そこで皆さんは人を動かす場合にどのような手法を取られているのでしょうか?
 『仕事をしろ!さもないと大変な事になるぞ。』・・・・・恐怖・強制による動機づけ
 『勉強しなさい!終わったらおやつを与えるよ。』・・・・報酬・褒章・表彰による動機づけ
 
 以上は、現在も使用されている動機づけの方法だと思いますが、D・カーネギーの提案する秘訣とは、相反しています。では“みずから動きたくなる気持ち”とはどのようなことなのでしょうか。

 一つには、欲求五段階説を唱えた“マズロー”の【自己実現欲求】にヒントを見いだすことが出来ます。組織を運営していく上での【動機づけのポイント】は、“組織の実現したいこと”と“社員個人で実現したいこと”の合致点を模索する事だと思います。別な表現をすれば、組織目標と個人目標のすり合わせと合意を丁寧に実施することが重要になると考えています。

 目標管理制度を上手に運用する為にも、上司と部下のコミュニケーションがとても大切です。