《意志力は感染する》

 組織文化を変える!為に、制度・人材・戦略等の面からアプローチをすることになるのだと思いますが、まずは組織文化を大きく二つに分けると【建設的組織文化】ポジティブカルチャー【破壊的組織文化】ネガティブカルチャーになります。そこで、このような二つの組織文化に多大な影響を与えているものは、その中に存在する人材にあると考えます。もう少し絞ると【リーダーとかマネージャー】ということになりますね。
 
 組織が成長・発展する為には【建設的組織文化】が望ましいわけですが、今日は《感情や意思は組織の中で感染する》といった点から考えてみたいと思います。
 まずは、こんな事例から。
 18歳で高校を卒業したばかりのジョンは、米国空軍士官学校でパスから降り立ちました。荷物はバックパックひとつだけ。士官学校の新入生が所持するのを許されたわずかな品々が入っています。小さな目覚まし時計、冬用の上着、文房具等など。
 じつは、他にもこっそり持ってきたものがありますが、それはバックパックには入っていませんでした。目には見えないので、ジョンと同じ飛行中隊に配属された士官候補生たちも気づきませんでした。やがてジョンが持ってきたものは、ジワジワと浸透し、彼らの健康や空軍でのキャリアを脅かすようになっていました。
 ジョンがもたらした災厄とは、いったい何だったのでしょう!
 他人にうつるなんて信じがたい話ですが、それは『不健康な生活習慣』でした。
 
 私たちは、自分の選択は他人の影響など受けていないと思いがちですが、心理学で示しているように私たち個人の選択は、他人が考えていること、欲しがっているものや、やっていること、さらには他人が自分に期待していることなどに、強い影響を受けています。

 今日私がお伝えしたいのは、組織運営のプロセスでも『このような感染が起こる』ということです。目に見えないプラス面・マイナス面の影響です。特にリーダーとかマネジャーの影響力が強いので注意したいですね。