《介護の現場の人手不足》

 介護分野の人手不足は深刻な状況にあります。2000年代初めのころは介護福祉士の国家資格がないと履歴書段階で落されるといったこともありました。
 データでは、介護職の有効求人倍率は、2005年では1.38倍だったものが2019年には4.20倍になっています。ここ20年で、介護職の人数は、約55万人から約190万人へと増加していますが、高齢化社会による介護ニーズの急激な伸びが、それを上回っています。

 今後20年、現役世代の減少が加速し、人材確保はさらに難しくなると予想されます。

 ここ数年採用では、無資格者でも採用せざるを得なくなり、“随分職を転々としている”とか“話すときに目を合わせない”といった、気になる応募者も採用しているようです。従って、『入所者への言葉遣いが荒い』『突然、職場に来なくなり連絡も取れない』といった問題職員も目立つようになりました。

 このような問題職員を発生させないために、【どんなに人手がほしくても、気になるところがあれば採用しない】【新卒者の採用を強化する】といった対応が重要になってくると感じています。