月別アーカイブ: 2020年4月

《褒めること・感謝すること》

 コミュニ―ションの第一歩として『相手を褒めること』というふうに考えている方も多いのではないでしょうか!従前、コミュニケーション研修の内容の一部に【右隣の参加者の方に対して、三つ褒めてみて下さい】といったものを取り入れていました。

 社内研修だと普段よく知っている方々なので褒めることも見つかることは当然だと思うのですが、オープンセミナーで初めてお会いする方だったりしても三の褒めることは見つかるものでした。その時皆さんに『褒められてイヤな気分になった人はいましたか?』とお聞きしましたが、『イヤだ!』と答えた方はほとんどいませんでした。

 最近読んだ本に『相手を褒める』というと、少し上から目線の印象があります。との記載がありました。

 確かに【相手を褒めなくては】と思いながらコミュニケーションを取ることにストレスを感じたり、相手からすれば『頼んでもないのに、軽い誉め言葉で褒めてあげている』といった態度に何か引っかかるものを感じたりします。

 日頃、的を得た【誉め言葉】は、動機づけの視点から実に有効な手段だと感じています。ただ、日常のコミュニケーションや会話には【誉め言葉】ではなくて【感謝の言葉】が適切なのでしょうね!

 感謝できる【行動や行為】を見つけて言葉にすることが、お互いにストレスが無くて良い関係を構築できるのだと思います。

《編集手帳》読売新聞より

 どこかの学校の国語テストで、こんな珍解答が教師をうならせた。
 
 問題は《 用意◇◇ 》 ◇◇に『ドン』と記入した学生がいたらしい。・・・新ことばのくずかご 筑摩書房

 正答は、もちろん『周到』である。久しぶりに同書をめくったものの、最近の生活事情や経済の不安を思えば、いたたまれなくなる。

 【周 到】・・・手落ちのないこと(広辞苑)。収入減に苦しむ人々が政府に求めたものは、間違いなきようにと難しい仕組みを作ることではなかったろう。

 感染症の拡大対策で、シンプルな『国民一律10万円』に変更された現金給付案である。

 スピード重視と言いながら、そうは見えなかった政府には大いに反省してもらいたい。現金給付は希望者が自治体に申請し、個人口座に振込む方式が検討されている。

 とはいえ、市町村には大変な事務負担がのしかかる。迅速な支給の実現に向けては、手続きをできるだけ簡略化することが欠かせないだろう。

 緊急事態宣言が全国に拡大された。地域により状況は異なるとしても、先手とスピードが大事なのはこれまでの攻防から思い知るところである。

 改めて、用意ドンだ。

《介護の現場の人手不足》

 介護分野の人手不足は深刻な状況にあります。2000年代初めのころは介護福祉士の国家資格がないと履歴書段階で落されるといったこともありました。
 データでは、介護職の有効求人倍率は、2005年では1.38倍だったものが2019年には4.20倍になっています。ここ20年で、介護職の人数は、約55万人から約190万人へと増加していますが、高齢化社会による介護ニーズの急激な伸びが、それを上回っています。

 今後20年、現役世代の減少が加速し、人材確保はさらに難しくなると予想されます。

 ここ数年採用では、無資格者でも採用せざるを得なくなり、“随分職を転々としている”とか“話すときに目を合わせない”といった、気になる応募者も採用しているようです。従って、『入所者への言葉遣いが荒い』『突然、職場に来なくなり連絡も取れない』といった問題職員も目立つようになりました。

 このような問題職員を発生させないために、【どんなに人手がほしくても、気になるところがあれば採用しない】【新卒者の採用を強化する】といった対応が重要になってくると感じています。

 

《知識と知恵》

 次世代リーダー育成を目指す学生団体『グローバル・ネクストリーダーズフォーラム』国際会議で、読売新聞教育ネットワーク事務局の吉池亮・事務局長が『健全なコミュニティの形成には【フェイクニュース】を排除する健全なメディアの活動が欠かせない』と主張しています。

 また、インターネット上の大量の情報に惑わされず、どの情報が正しいのかを精査し、理解するというプロセスを社会全体で共有すべきとも訴えています。

 同じようなことを、ユヴァリ・ノア・ハラリが著書“21レッスンズ”の中で次のように記載しています。

 『SNSの発達した現在の社会では、教師が生徒にさらに情報を与えることほど無用なことはない。生徒はすでに、とんでもないほどの情報を持っているからだ。人々が必要としているのは、情報ではなく、情報の意味を理解したり、重要なものとそうでないものを見分けたりする能力、そして何より、大量の情報の断片を結び付けて、世の中の状況を幅広く捉える能力だ。』

 知識を獲得することも大切なこととは思いますが、目の前の情報を分析したり、偽物を見抜く力を身に着けることが必要なのだと感じます。