月別アーカイブ: 2017年10月

《マーケティングを考える》

 40年ぶりに大学の授業を受講してきました。社会人の為の“マーケティング戦略”について、6回の講座です。(第1回目終了)

 私は、90年に独立開業して27年間お客様の現場に出向いて、問題の把握と課題の設定に励んできました。

 元々学問の世界と実務の世界の違いに関心があって独立をしたので、日々現場で起きることは大変に刺激的でしたし、問題・課題に対しては“お客様が答えを持っている”を念頭において、一緒に考え・悩んできました。

 暫く現場主義に偏っていたので、今回の受講は理論を再確認するのによい機会になりました。

 私にとって、第1回目の講義で印象に残ったこと。
※顧客の顕在ニーズと潜在ニーズ
 重要なのは、顧客がまだ気づいていない潜在ニーズを把握すること。アンケートやインタビューでは把握できない。モニタリングが重要。

※外部環境を変える
 外部環境の変化予測をして、変化対応をすることも大切だが、外部環境を変えるという発想もある。新市場を創る。

※人口減少社会
 新規顧客の獲得・増加を評価するのではなくて、離反率の減少を評価する。

 他に色々と学習しましたが、脳みそのサビ落としになりました。 

 

《多面的に物事を見る》

 “面倒だから、しよう”  渡辺和子著より

【不幸の裏側に幸せを見つける】

 私がアメリカで勉強していた時に聞いたお話です。

 昔の修道院は電化されているところが限られており、まだトースターがない時代。ある修道院の料理当番の人が朝食のパンをオーブンで焼きました。片側を焼いてからひっくり返してもう片側を焼く。一度にたくさんのパンをオーブンで焼き、大皿に盛って食堂で待っている修道僧たちに出すわけです。

 料理当番の人はいつも気を付けているのですが、ときたまうっかりしてトーストが黒焦げになってしまうことがありました。しかし、もったいないのでその黒焦げになったトーストも、そのまま大皿に盛って食堂へ持っていきました。

 昔の修道院は沈黙していただくのがあたりまえでしたので、沈黙を守り、一枚ずつ上からトーストを取って次の人へお皿を渡していました。

 一人の修道僧が『また黒焦げか』と、非常に不機嫌な顔をして自分に当たったトーストを取り、次の人に渡しました。次の修道僧もやはり黒焦げのトーストを自分の皿に取りましたが、その人はトーストを裏返しにして『あぁ、片側だけでよかった。ありがたかった』と言ったたそうです。

 それはつまり、物事は裏返して見てごらんなさい、片側は真っ黒焦げかもしれないけれど、もう一方の側は黒焦げになっていないかもしれないということです。その時に『あぁ、片側だけでよかった。ありがたかった』という気持ちを持てることが、ある意味で『幸せになる秘訣』なのです。その心のゆとりが平安と幸せをもたらすのです。 

 

《コミュニケーションスキル》

 コミュニケーションをテーマにした研修が、数多く実施されています。今日は、コミュニケーションスキルに関して書いてみたいと思います。

 ある本に“コミュニケーションは相手を受容することではなく、理解することだ”と書いてありました。その為には、まず相手の話をしっかりと聴くことから始めなければいけません。

 そのためのスキルとして・・・・・。
【ペーシング】相手のペースに合わせるということですが、“話すスピード” “声の大小”等を相手のスピード・相手のトーンに合わせて会話を進めていくということです。
【ミラーリング】相手のしぐさをさり気なく真似るということです。
【バックトラッキング】相手の話したことをそのままオウム返しすることです。

 以上のようなスキルを使うことで、相手との距離感が縮まったり、会話がはずんだりします。一般的には、“ラポールを築く”と表現しますが、コミュニケーションでは重要なポイントだと考えます。人は意識レベルと無意識レベルによってコントロールされているわけですが、特に重要な働きをしているのが無意識レベルです。ご紹介した、【ペーシング】【ミラーリング】【バックトラッキング】のスキルは、無意識レベルに働きかける効果があるのです。

 他には、ボディランゲージや相手の知覚チャネルに合わせた言語の使い方がありますが、興味のある方は“ミルトン・エリクソン”の書籍を読んでみてください。言語パターンについて詳しく説明がなされています。コミュニケーションの分野でも有効な手段と考えます。