月別アーカイブ: 2017年5月

《快適ゾーン》

 私たちは違和感や不快感を覚えるときもあれば、とても気分が良くいろんなことがスムースにいくこともあります。何故そのようなことが起きるのでしょう!

 それは『快適ゾーン』という調節機能を自分自身の中に持っているからです。この快適ゾーンは、人が自由に考えたり、行動が出来る居心地のよい【心の領域】です。人は、【居心地の良い領域】から出ることを嫌がります。別な表現をすれば、変化することに抵抗します。

 その結果として、“マンネリ化”とか“慢心”といったような現象がおきます。業務に慣れることは、悪いことではありませんが、慣れによる“マンネリ化”が発生します。同様に、“慢心(自分はわかっている・出来る)”を生じさせることもあるでしょう。

 このような、“マンネリ化”や“慢心”といった心の状態が、心に隙をつくり甘えを生じさせる場合があったりします。

 『快適ゾーン』という心の領域があることを理解し、快適ゾーンを拡げる努力をしたり逆に原点に戻ってみることも大切なことだと思います。

《オンリーワンとナンバーワン》

 『ナンバーワンよりオンリーワン』という言い方があります。

 競争社会を生きる私たちにとって『ナンバーワンではなくても、オンリーワンであればいい』というメッセージは、励ましでもあります。

 ところで、この『ナンバーワン』と『オンリーワン』は、どのようなことを意味しているのでしょうか。

 正反対の性質を持つというよりは、むしろ同質の『見方を変えた言葉』だと捉えることができそうです。

 周囲との切磋琢磨を繰り返し、ナンバーワンを目指す。結果的にはそうはならなくとも、その過程は紛れもないオンリーワンというのが本来の姿です。

 それを『ナンバーワンを目指すのは大変だから、オンリーワンでいいや』という消極的な姿勢に捉えてしまっては、オンリーワンにもなれないでしょう。

 勝ち負けそのものが目的になるような過剰な競争は避けたいものですが、競いあうことで成長があることを忘れずにいたいものです。

 職場の教養より 

《人事考課運用の課題》

 三月~五月にかけてのこの時期は、人事考課制度運用のために“考課者トレーニング”を実施する機会が多いです。今回は、人事考課シートの点数化を中心にした研修が多かったのですが、色々な問題・課題が出ています。

 弊社で提案している“人事考課シート”は、一部の考課項目を別紙チェックリストにして点数化する形式のものになります。問題点は、チェックリストのない考課項目のレベル3(5段階評価の場合)の基準が明確になっていないということです。例えば、【量的実績】の考課項目で、どの程度の量ができたらレベル3なのか、といったようなケースです。

 研修では解決できず宿題としました。社内における評価基準(レベル3)を明確にするために、一度社内の考課者を中心に検討していただき、来月再度考課者トレーニングで協議します。

 頭を悩ませるようなことに出会いますが、刺激的で楽しいです。“脳は若返る”にも書いてあるように、問題を投げかけて考えてもらうことは大事なことなんでしょうね!

《ドラッカーの金言》

 今年のゴールデンウイークのアッという間に終わりました。

 期間中に何冊か本を読みましたが、その中からご紹介いたします。

【ドラッガー365の金言】から
 1958年から63年までGEのCEOをつとめたラルフ・コーディナーは、上場企業のトップマネジメントは受託者であるとした。その責任は、株主・顧客・従業員・取引先・地域社会の利害を最もよくバランスさせてマネジメントすることであるとした。今日のステークホルダー(利害関係者)の考え方だった。だがこのコーディナーの答えでは、成果の定義がなされていなかった。しかもバランスの意味が曖昧だった。しかし、もはやわれわれは仕事の成果の定義について、その理論化に苦労する必要はない。

 ドイツと日本では、企業の所有権は機関投資家に集中している。それらの機関投資家は企業活動の成果をどのように定義しているか。具体的な方法は違っても、仕事と成果の定義は同じである。コーディナーのように何ものかをバランスさせようとはしない。最大化させようとする。しかし、株主その他、特定のいかなる利害関係者の短期的な利益も最大化させようとはしない。富の創出能力そのものを最大化させようとする。

 この富の創出能力の最大化こそ、短期と長期の成果を統合し、かつマーケティング・イノベーション・生産性・人材育成などの事業上の成果を財務上の成果に結びつけるものである。そしてこの目標こそ・株主・顧客・従業員などあらゆる利害関係者を満足させるうえで必要なものである。

 ドラッカーの表現は難解なものが多いですが、この金言から私が学んだことは、【短期と長期の成果】と【マーケティング・イノベーション・生産性・人材育成】についてです。まずは、成果を何にするのか。そして、その成果を実現するためにマーケティングをはじめとした業務プロセスの4つの視点といったところでしょうか。

 参考になりました。