月別アーカイブ: 2019年9月

《整頓とは》

 『整 頓』とは、いつでも誰でも、必要なモノが必要な時に、すぐに取り出せるようにすることです。トヨタでは、10秒の時間で取り出すことをルールにしているようです。さすがにトヨタは凄いと感じますが、一定の時間を設定することはとても大切です。人は、一定の目安となる時間がないと《早いのか・遅いのか?》の比較が出来ないので、必要なデータを見つけるまで30分以上もかかっているのに平気なのです。

 時間を設定したら、次は『定位置』を決めます。すべての『モノ』の置き場所を決めます。社員がいかに効率的に動けるかという作業動線を考慮し、レイアウトを決めていくのです。

 3番目は、モノの有無と量が見た目でわかる状態にする『定量』です。モノの最大量か最小量を決めておくと、現在の使用状態がすぐにわかるほか、使用後元に戻されやすいという利点もあります。

 4番目は、決めた方向にモノの向きを一定にする『定方向』を行います。たとえば、マーカーも向きを一定にそろえるのです。向きをそろえると気分もよくなります。

 モノ探しの時間設定・定位置・定量・定方向を案内しました。些細なことですが、試してみると効果が期待できます。

 

《3Sによるムダの減少》

 3S活動というのは、皆さんご存知のように【整理】【整頓】【清掃】を徹底することです。これに【清潔】【躾】をプラスして5S活動として実践している会社もたくさんあります。

 最近弊社では、医療・福祉法人向けに3S活動の提案と実践に挑戦しています。目的としていることは、3Sの中の【整頓】を徹底することで《もの探しのムダ》を減少することにあります。仮に100人職員がいる組織で、職員一人が1日5分《もの探しの》ムダ時間があるとすれば、次のような仮説をたてることができます。

 5分✕22日✕100名✕12ヵ月=2200時間(年間ロス時間)
 2200時間✕1500円=330万円(年間ロス金額)・・・時給1500円で計算

 コクヨの調査によると、平均一人20分を《もの探し》に使っているそうです。この計算の4倍です。100人規模の組織で年間1320万円のロスで、およそ4人分の労働力を無駄にしていることになります。見逃しがちな小さなことの積み重ねが大きなものになります。

 業務改善の一環として取り組んで頂きますが、《もの探しのムダ》に絞って提案を出してもらいますから、効果は大です。多少ノルマ的に改善提案を出してもらいますが、この目的は《日々考えながら業務に励んでもらう》ことにあります。

『自ら考え、自ら行動できる』ことが組織活動には重要なことだと思います。

《組織風土・カルチャー》

 色々な組織に伺って仕事をしていると、組織の雰囲気の違いに驚かされることが多いです。

 例えば、代表的なものとして【積極的な組織】 【慎重な組織】 【ポジティブな組織】 【ネガティブな組織】があります。組織は人の集まりですから、突き詰めていけば人間の性格・個性と同様のものと考えられます。特に小さい組織は、トップの性格・個性が反映された《組織風土・カルチャー》になっていと思います。

 最近の事例で興味深いことがありました。社員数名の小さい組織でのことです。この会社は、社長が三十歳前に開業して早いもので三十数年が経過しました。私は法人の設立からお手伝いをさせて貰っています。社長の人柄を反映してか、アットホームな感じの組織カルチャーです。半年ほど前に、経験豊富な社員が入社してから雰囲気が変化してきてる感じがします。たまに伺ったり、社長の話を聞いての事ですが!

 この社員さんは、何かと権利主張が強いらしくて、給与・労働時間・有給休暇等いろんな要求をするそうです。(権利主張が間違っているわけではありません)良いか、悪いかは別にして、新入社員さんの持つ雰囲気がアッとホームな組織カルチャ―を壊しつつあります。組織運営上はどうなんだろうか?と現在考えている最中です。

 人が周囲に与える影響力の凄さを実感していますが、組織として成果が出て社員が働きがいを感じることが出来る職場になってくれることを今は期待しています。

《聴く力・尋ねる力》

 新入社員も入社半年になって、大分組織に馴染んできていることでしょう。今日は、コミュニケーションの初歩段階について考えてみたいと思います。 

 上司やお客様と会話をするときに、こちらの聴き方によって相手に与える印象は大きく変わります。

 ポイントは、積極的に聴くということです。受け身ではなくて、能動的に聴くということになりますが、会話や相手の表情に合わせてタイミングよく相づちを打つことは大変に有効です。相づちも『なるほど』『そうですね』『おっしゃる通りです』等、多少のバリエーションを上手に組合わせるといいです。

 聴きながらメモを取ることは、こちらの聴こうとする姿勢が伝わると言われますが、中には【メモを取られると話しずらくなる】とおっしゃる方もいるので、状況と相手を見て判断したいものです。

 私が意識していることは【質問をすること】より【相手の話を遮らないで最後まで聴く】ことです。中々難しいことですが、大切なことです。

 最後に聴くということは次の3つになります、更なるステップアップのために必要です。

※アドバイスをしようとしない
※励まさない
※価値判断しない
 
 

 

《賃金診断》

 企業の稼ぎである付加価値の半分近くが人件費として支払われている。この原資を企業の競争力に結びつけることが、好不況の波を乗り越えて、企業が力強く伸びていくために不可欠であるという視点から、賃金総研グループでは【賃金診断】を勧めています。

 この【賃金診断】では、企業の現状を次のような内容で分析・診断しています。

※労働生産性分析
 ➀売上と粗利確保にかかっている人件費コストは?
 ➁同規模・同業者との賃金比較は?
 ➂人件費の肥大化に陥っていないか?

※賃金制度分析
 ➀年齢別・役職別・職種別の賃金分布は?
 ➁賃金分布に特殊な偏りや、アンバランスはないか?
 ➂社員のモラルアップ・レベルアップにつながる制度になっているか?

 診断結果とともに、今後の対策についての方向性も、ご提示しています。

 今、貴社に求められている新賃金システム設計に向けご活用下さい。