月別アーカイブ: 2013年9月

《プラス思考》

 船井流のプラス思考

※他者オール肯定
 何があっても他者を肯定します。自分にとって好ましくない相手でも、その人との出会い、軋轢などはすべて必然、必要なことです。相手をありのまま受け入れ、かりに好きになれなかったとしても、存在を『よし』とするのです。
 もっとも、相手がよからぬことを考えていたり、害を及ぼそうとたくらんでいそうな場合には、それをうまく回避するなり、相手の方からあきらめてくれるように、日頃から勉強と訓練を積んでおくことです。
 自分の方からケンカをふっかけたり、足を引っ張ったり、悪口を言うようなことは絶対にしてはいけません。

※過去オール善
 過ぎてしまったことはすべて肯定します。すべては自分にとってよかったことだと考え、感謝します。そして、過去の経験から学んだことを活かして、将来をより良くする方法を考えます。
 過去に起こったことが、不幸や不運の連続だったとしても、怒り、悲しみ、恐れなどの感情は、自分や周囲の人々に悪影響を与えます。過去と同様に、現在もオール善です。将来を良くする道は、まず、来し方と現在をすべて肯定することからはじまります。

※オール楽しみ
 どんな仕事にも楽しみを見いだすことです。『楽しくなければ仕事じゃない』『人生は楽しいものだ』を心に固く決めてしまえば、ストレスのたまる状況でもプラス発想でいられるものです。 
 『幸せの基本』船井幸雄著より

《ビジネスプロセスのリエンジニアリング》

※複数の仕事を一つにまとめる

 リエンジ二アリング後のビジネスプロセスに見られる最も基本的な共通の特徴は、組み立てラインがなくなり、以前にはそれぞれ別々に分かれていた仕事や業務が統合され、一つにまとめられるということである。ある企業では、販売から製品の備え付けまでの五つの仕事を別々の部署に属するスペシャリストがそれぞれ行っていた。しかし、このプロセスでは何回も引き継ぎをしなくてはならず、失敗や誤解が避けられなかった。なぜなら、このプロセス全体に関する責任や知識を持つ人がいなかった。顧客が苦情を訴えるために電話しても、誰も対応できなかったのである。
 このプロセスをリエンジニアリングするにあたり、いくつかの仕事をまとめて、一人に責任をもってやらせることにし、『顧客サービス担当』
とした。この担当者はプロセス全体を取り仕切り、顧客との接点の役割も果たした。長いプロセスのステップすべてを一つにまとめることが常に可能であるわけではないが、仮にプロセスが統合されれば、その管理費用も削減する。
 プロセスに要する時間やコストを常に削減するための革新的、創造的な方法を考えるように彼らは奨励される。また、管理が簡単になることも統合されたプロセスのもたらすもう一つの利点である。  “リエンジニアリング革命”より

 財務指標である間接費とか管理費を見直すヒントがあるように感じます。

《リエンジニアリング革命》

 1993年に出版された“リエンジニアリング革命”という本が本棚に読まれないままになっているようでした。中身を少し確認してみたのですが、読んだ気配はありません。20年前に購入した本を今読んだのですが、中々興味深いことが色々と書いてありました。

 2000年初めに“イノベーション”と言う言葉がよく使われましたが、“リエンジニアリング”は、その前のものですね。
 『諸国民の富』でアダム・スミスが叙述したピン工場の生産性の向上とコストダウンを実現する為の【分業】についての記載から話が始まります。(学生時代に学習したことを思い出したりしていました)ピンの製造工程を分化して労働者一人一人に各工程を分担させることで専門性や熟練度が高まり飛躍的に生産性が高まるというものでした。成果を数値で示してあり、とても理解しやすかったと記憶しています。
 
 “リエンジニアリング”の考え方は、ビジネスプロセスの改善として【分割して単純化していたものを、一つにまとめてみる】ということです。アダム・スミスの分業に逆らうかたちですね。『垂直統合・水平統合』という表現で示しています。いま一つは、リエンジニアリングは物事の根から着手し、表面的な改革を行ったり、既存のものに手を加えたりすることではなくて、古いものを捨ててしまうことであり、既存の構造と手続きを全て無視して、仕事を達成するまったく新しい方法を発明すること、と定義されています。

 過去の成功体験が足かせとなって変革へと進めない事例に時々出合います。

《ポジティプシンキング》

 よく“事実は一つ、捉え方は二つ”等と認知心理学では言われます。事実は、プラスでもマイナスでもなくてニュートラル!!その事実をどのように認知するかで、プラスとマイナスに分かれてきます。
 こんな時、あなたの認知はどちらでしょうか?

【失敗した時】 
 ※恥ずかしい、人生もう終わりだ  ※これはうまくいかないと分かって良かった
【ダメージを受けた】
 ※失敗を引きずる           ※早く立ち直るすべを見出す
【ピンチがきた】
 ※絶望だあ               ※抜け出す方法が必ずあるはず
【お金が無い時】
 ※食べていけないと心配する    ※では、お金をつくろう
【何かに挑戦する時】
 ※失敗したら大変           ※やることに意義がある
【前例のないこと】
 ※怖いからやめておく        ※おもしろい、先駆者になろう

 古くから“思考が現実化する”と言われています。何を思い、何を考えるかはとても大切な事です。自分の思考に意識を向けて、コントロールすることで少し違った世界が開けてくるかもしれません。

《戦略策定のステップ》

 今日は、戦略策定のステップを確認してみます。

1 現在の事業価値を整理する
  ※自社の事業は誰をターゲットにしているのか?
  ※その顧客のどういったニーズを満たすのか?
  ※そのニーズを満たす独自のノウハウは何か?

2 競合他社との違いを明確にする
  ※ベンチマーキングの手法により競争要因を洗い出し他社との違いを明確にする
 
3 現状の経営状況を整理する
  ※五つの質問と幹部のプレーンストーミングにより現状を把握する

4 将来の事業価値を明確にする
  ※事業価値はシンプルに一言で表現することがポイントです。

5 経営ビジョンを明確にする
  ※経営ビジョンは社員のチャレンジ精神が湧くものとして下さい。

6 戦略を洗い出す
  ※顧客・財務・業務プロセス・学習と成長の視点での洗い出し

7 戦略マップを作成する
  ※戦略と戦術を図式化して活動項目をマップ化します

8 戦略の展開状況をみる
  ※結果指標・プロセス指標を設定して進捗確認をします

《経営戦略とBSC》

 経営戦略立案の際によく利用される考え方にバランス・スコア―・カードがあります。
 
 BSCの考え方は、ビジョンと戦略を実行項目に落とし込み戦略展開を成功に導く戦略的マネジメントシステムであり、1992年にハーバード大学のロパート・S・キャプラン教授と経営コンサルタントのデビット・P・ノ―トンが提唱した戦略展開のツールである。
 BSCは、戦略の実行項目を『財務的視点』『顧客の視点』『内部プロセスの視点』『学習と成長の視点』の4つの視点からブレイクダウンし、各視点で具体的な実行項目を抽出し行動設定します。

 弊社では“二つの戦略的アプローチ”で御案内しましたが、【ビジョンアプローチ】にBSCの考え方を取り入れています。エンドリザルト(経営目標)を『財務の視点』から設定して、プロセスについては『顧客・内部・学習の視点』で戦略展開することで経営目標の達成が整理しやすくなり、明確になります。
 
 ここでも大切にしていることは、戦略をシンプルにすることです。

《二つの戦略的アプローチ》

 課題・問題を探して、戦略的に解決していく二つのアプローチをご案内します。

 まず一つは【ビジョンアプローチ】です。
 この手法は、経営目標を設定することからスタートしますが、次のステップで進めていきます。
①エンドリザルト(明確な目標の設定)
②現状の把握(目標に対してどの程度レベルにあるのか)
③プロセス途中にある克服課題・問題の把握
④課題・問題に対する戦略・戦術の策定

※経営目標を戦略的に達成するアプローチ方法です。

 次は【イノベーション的アプローチ】です。
 この手法は、現状分析と未来予測に基づき課題・問題を抽出しそれを解決することで、経営改善・経営改革を実現することを目的にしますが、次のステップで進めます。
①我社の強みの抽出
②我社の弱みの抽出
③未来のプラスの変化予測
④未来のマイナスの変化予測
 以上の分析から、我社の経営課題・問題を抽出して戦略的に解決することで、改善・改革を起こし続けます。

 どちらのアプローチも戦略実行計画書に落とし込むで進めていくことになります。

《戦略実行計画書Ⅱ》

 引き続き“戦略実行計画書”のサンプルを御案内します。

A 戦略実行テーマ  【人事制度改善】
B 目標の狙い    【制度が硬直化・劣化してきている為、成果・役割型の制度導入】
C 問題・課題    【年功給・評価制度が機能していない】
D 活動項目
  ステップⅠ    現 状 分 析
  アクション    現状の給与水準、バラつきを分析し望ましい体系を検討

  ステップⅡ    キ ャ リ ア パ ス
  アクション    複線型コースの選択と教育プログラムの選定

  ステップⅢ    評 価 制 度
  アクション    あるべき人材像の明確化とプロセスの構築
  
  ステップⅣ    説 明 会
  アクション    新制度の説明会を全社員を対象に実施する

  アクションⅤ   ト ラ イ ア ル
  アクション    トライアルを半期ずつ2回実施する

E 期待される効果  【社員のモチベーションアップ・会社の業績アップ】             

《戦略実行計画書》

 戦略実行計画のサンプルをご案内します。

A 戦略実行テーマ  【売上高の拡大・営業利益の拡大】
B 目標の狙い     【既存エリアの拡大と商品アイテムの拡充で○○○億円達成】
C 問題・課題      【ここ数年売上高が横ばいで推移している】
D 活動項目
  ステップⅠ     関西・東海にエリア拡大
              918店舗⇒1186店舗へ
  
  ステップⅡ     ○○商品アイテム増加

  ステップⅢ     新規エリアへの進出
              北海道エリアへ

  ステップⅣ     物流の強化
              自社便での取引を拡大

  ステップⅤ     新工場の建設
              効率改善に向けて○○工場建設

  ステップⅥ     納入先売上構成比
              ○○社への偏りを改善する

E 期待される効果  【経常利益○億円】  

   以上のような内容にスケジュール・責任者等を追加してシンプルに計画します。

《経営戦略策定》

 今日は、経営戦略策定のステップを確認したいと思います。

ステップⅠ(成果の確認)
 
 まずは、エンドリザルト【最終成果】を明確にします。
 弊社では、組織レベルの成果・集団レベルの成果・個人レベルの成果に分類してエンドリザルトを決定して頂いております。

ステップⅡ(現状分析)
 
 現状分析は、我社のリソース(強み資源)を抽出することが一つと、外部環境の変化予測を実施しますが、特に≪顧客の変化≫≪市場の変化≫≪ライバルの変化≫≪法制度の変化≫を中心に分析を行います。

ステップⅢ(課題・問題の抽出)
 
 ステップⅡの現状分析から、エンドリザルトを実現する為のプロセス上にある課題と問題を抽出し集中する問題・課題の絞込みを行います。

ステップⅣ(戦略の決定)
 
 何をすれば解決できるのか!の視点から戦略を三項目シンプルに決定します。
 
※戦略の決定の際には“マイケル・ポーター”の【コストリーダーシップ戦略】【差別化戦略】【集中戦略】を参考にします。