月別アーカイブ: 2013年8月

《目標を持つ》

 ビジネスで目標を持つことは大切です。同時に、やり遂げるという強い意志があれば、その達成に向けて努力し、苦労をいとわなくなるものです。
 昨今、企業が求める人材は、自分の目標を立てることのできる社員だといわれます。目標を持つことは、現状のスキルを認識でき、その達成には、いかにスキルアップが必要かを自覚できるのです。
 そうすれば、今、何をやるべきかがわかり、モチベーションを高めることができるでしょう。その上で、高い目標も達成されていくのです。
 女子柔道界の第一人者・谷亮子さんは、かつて“練習というものは非常に単調で苦しいものだ”と語っています。その単調で苦しい練習を続けられたのは、やはり高い目標を持っていたからに違いありません。
 何をするにしても目標がなければ、暗闇の中を走り回っているようなものです。それではモチベーションは低くなって、少しの困難にも挫けてしまうでしょう。
 高い目標で自らを磨き、会社になくてはならない人材となりましょう。

『職場の教養』より

《甘やかさずに褒める》

 渡辺淳一の本に“甘やかさずに褒める”というタイトルのエッセーがありましたので、ご紹介してみます。

 ここで話は少し変わりますが、幼い子供、といっても、小学生や中学生ですが、こういう子供にはどこかいいところを見つけて、必ず褒めてやるべきです。
 子供は、甘やかしてはいけないが、いいところがあったら、すぐに褒めてやるべきです。
『○○ちゃん、これはうまくできたね。とても素晴らしいよ』とか『ここはいい、凄いから頑張るんだぞ』と一つでもいいところを見つけて褒めてやる。
 ご存知のように、子供は単純で調子がよくて、図にのる生きものです。この習性を利用しない手はありません。
 なにか、いいところがあったらすぐその場で褒めてやる。すると子供は嬉しくて、ますます頑張るようになります。
 そして、頑張るから上手くなる。上手いから褒められて、また頑張ると、歯車がいいほうへと廻りはじめるのです。
 どんなに優秀で才能ある子供でも、また大人でも、『お前は駄目だ』『お前は馬鹿だ』と、毎日言われていたら、本当に駄目で、馬鹿な人間になってしまいます。
 女の子も、『○○ちゃんはきれい』『すごく可愛い』と絶えず言われていたら、本当にきれいで可愛くなってきます。
 これとは逆に毎日、『お前はプスだ』『可愛くない』と言われていたら、本当に可哀想な女になってしまいます。

 先日、教育評論家の尾木ママが『万引きした我が子を叱ってはいけません』と、講演会でお話しになったことがネットで話題になっていました。尾木さんは『褒められることでの自己肯定感』、いわゆる自信につながるということを主張されていましたね。

 私個人としては、悪いこと、悪い行為については叱るべきだと考えます。渡辺淳一流にだと“甘やかしてはいけない”となるんでしょうか!

《環境整備セミナーを終えて》

 8月19日午後1時30分から仙台市アエル6階の特別会議室において“環境整備セミナー”を開催致しました。今回は医療・福祉法人に限定してのセミナーでしたが、熱心にお聞き頂きました。御参加下さいました皆さまには心よりお礼申し上げます。

 今回のセミナーの主催と企画は弊社で行いまして、講師には山形県酒田市で生肉の生産から販売までを手掛けている(株)大商金山牧場 代表取締役社長 小野木重弥様にお願いを致しました。(株)大商金山牧場様は、社員数400名程の地元中堅企業で、平成25年4月には、自社ブランド豚“米の娘ぶた”が、全国品評会でグランドチャンピオンの栄冠に輝きました。社内で取り組んでいる“環境整備”の成果がこのようなところにも出ているように感じます。

 医療・福祉の現場で起き続けている『介護事故』『誤薬』『拘束』等を減少する方法を日頃探しているのですが、環境整備の考え方の中にヒントがあるような気がしたものですから、セミナーを開催しました。今から数年前に『誤薬』に関して、お客様の協力のもとに現場でヒヤリング調査をした経験があります。複数の法人に出向いて看護師の方々から説明を受けたのですが、その時に環境整備のテーマである、“整理” “整頓” “清潔”が、しっかりできている法人は『誤薬』が少ないという感じをうけました。
 
 色々な業種に共通する事だとは思いますが、まずは、原点に帰ってみることも時には必要なのではないでしょうか!
 

《コンサルタントのアプローチ》

 最近“船井経営”の創設者である船井幸雄氏の本を初めて何冊か読みました。コンサルタントという業務の草分け的存在の方だと思いますが、本の中から一部引用してみます。

 私は昭和三〇年代の前半から経営コンサルティングを業にしはじめました。私は幼年時から人の下に立てない性格なので、サラリーマンには向いていません。けれども、特に何かを有名にしたり、何かの売上を伸ばすことにつきましては、天性のひらめきらしきものが幼少時よりありました。そして、それらについてアドバイスするのが好きで仕方なかったのです。
 このような性格上の特性がありましたので、経営コンサルタントとしては、二〇代の終わりには、すでにそれなりに有名になり成果も挙げていました。
 いま私は、経営者のお顔を見て少し話をするだけで、あるいは会社や工場やお店に少し立ち寄るだけで、そこの会社をどうしたらよいかほとんど正しく分かります。しかも三十有余年もまったくまちがいませんでした。

 素晴らしいですね!問題・課題がすぐに分かるのでしょうね。同時に『こうしなさい!ああしなさい!』といったアドバイスも浮かんでくる・・・・。おっしゃっているように、経験と天性のものを感じます。
 
 少し羨ましいと思いますし、私のレベルはまだまだなので『一緒に考えるアプローチ』を私は採用しています。分析的手法により“問題・課題”を抽出して、対策・解決策を経営者と一緒になって考えていくといったやり方です。

 一般的には【コンテンツ型コンサルタント】と【プロセス型コンサルタント】と呼ばれるものなのでしょうが、私はプロセス型です。

《イエスセット・ノ―セット》

 コミュニケーションが上手な方や、トップセールスマンが使っている“イエスセット” “ノ―セット”について御案内します。

 まずは“イエスセット”ですが、相手が『イエス』と答えるような質問を繰返し、肯定的な反応をつけたあとに提案をするという方法です。
 例えば、
 Aさん『今日はいい天気ですね』
 Bさん『そうですね。よく晴れましたね』
 Aさん『こんないい天気だと仕事もはかどりそうですね』
 Bさん『本当ですね』
 Aさん『最近引っ越したって聞きましたけど』
 Bさん『はい、先月に』
 Aさん『暑かったんじゃないですか』
 Bさん『そうなんです、暑い時期でしたけど心機一転と思って』
 Aさん『環境が変わると気分も変わりますよね』
 Bさん『その通りなんです。毎日がすごく新鮮で』
 Aさん『よかったですね』
 Bさん『はい』

 5、6回“イエス”が続いた後で、自分のしたい提案をしていく形になります。

 次に、否定的な姿勢の人やあまのじゃくな性格の人には“ノ―セット”が有効です。これは“イエスセット”の逆で『ノ―』を言わせ続ける方法です。

 例えば、
 営 業『先日ご説明した営業企画の件ですが、ご検討頂けましたでしょうか』
 取引先『この予算じゃちょっと無理だな。もう少し考えてもらわないと』
 営 業『申し訳ありません。なんとか了承願えませんでしょうか』
 取引先『でも、この額じゃウチも呑めないなぁ』
 
 相手は『ノ―』と言いたい心理状態になっていますので、あえてこちらの考えと別のことを投げかけてみます。
 
 営 業『だとしたら、この予算の3倍くらいは持ってこなければ・・・・ということでしょうか』
 取引先『いや、何もそこまでは言ってないでしょう。別にウチはこの額でやってやれないことはないんだよ』
 営 業『そうですか。商品企画自体にもあまり魅力を感じないからということもあるんですよね』
 取引先『いやいや。だからそうは言ってないだろう』
  
 いかがでしょうか!

《目標管理のチェック項目》

 目標管理制度を実践運用する際に留意する項目を何項目か書いてみます。

① 上位目標と連動していること。(目標の連鎖)
② チーム目標達成のための目標・業務改善目標・部下育成目標をバランスよく設定する。
③ 複数の目標のウエイト付けが、優先度・重要度の視点で正しく行われている。
④ 目標は、キャリア・等級から判断して挑戦的なものになっている。
⑤ プロセスが実行計画書に具体的に描かれている。
⑥ 考課者・被考課者の間で、100点レベルが明確に共有されている。
⑦ 実行計画書は、進捗状況に応じて修正していく。

 上記の⑥の項目について、もう少し説明を加えるとすれば、評価の段階で自己評価⇒上司評価の順番で点数化がなされることと思いますが、自己評価と上司評価の点数のギャップが大きくなると、部下の上司に対する不信感が発生する可能性が高まってきます。できるだけギャップを小さくすることで納得感の高い評価になるため、目標設定時点においてお互いのあいだで“どのような状態になったら100点”とするのかを、具体的・明確にしておくことが評価のギャップを小さくすることになると考えています。数値で確認しておくことが大事なポイントになります。
 いま一つ大切な事は、評価のための目標管理では無くて“組織目標が達成されることのため”の目標管理であるということです。

《事故防止・クレーム対応》

 事故・クレームへの対応は、事業経営を継続していくうえで避けることのできない問題・課題と思いますが、今回はこれについて少し書いてみたいと思います。

 まず事故・クレームの防止については【環境整備】が極めて有効であると考えております。先日も書き込みましたが、再度確認してみたいと思います。
※ 整 理
  いる物といらない物を明確にし、必要最低限度までいらない物・使わない物を捨てる。
※ 整 頓
  物の置き場所を決め、名前・数字をつけて管理する。
  物を置くときは向きを整える。
  使った物は元の位置に戻す。
※ 清 潔
  計画表に基づき徹底的にピカピカに磨きこむ。
  『車両・床・トイレ』を重点とする。

 環境整備のポイントは『形から入る』ということでした。形が変われば、意識も変わる!!

 次の段階は、事故・クレームが発生した場合の対応ですが、シンプルに4段階で

① ひと目で全体が見渡せるように書き出し、一覧一望する。
② プロセスを忠実に再現する。
③ 改めてその場に立ち、対象に手を触れて調べる。
④ 問題を消そうとするのではなく、逆に問題を大きくしてみる。
⑤ 変えてみる、実行してみる。

 『見える化』することの大切さを教えてくれています。 

《弁当を制すれば業界制す》

 読売新聞に“コンビニ新時代”の記事が掲載されていましたので御案内します。

 コンビニ最大手セブンイレブンは、ほぼ毎日、昼食時間帯に会長の鈴木敏文、社長の井坂隆一らを交えて弁当やおにぎりなどの試食会を開く。新商品の候補を鈴木らが実際に食べ、批評するだけに、見守る関係者は緊張感に包まれる。
 セブン専用の『わらべや日洋』は、セブンが求めるおにぎりの『手作り感』を出すため、専用の機械を導入した。炊きあがったご飯を厚さ1センチのシート状に伸ばして、折りたたみながら具材を包む方式で売上増につなげた。
 セブンの日販約67万円のうち、自社製食品の売上高は約26万円に達する。ローソンは日販55万円のうち自社製18万円、ファミマは約52万円のうち約17万円だ。この差が日販の差になる。
・・・・・セブンは何故強いのか・・・・・・
 約170ある委託先のうち『わらべや日洋』など約9割はセブン向け専用工場だ。そのため厳しい要求を受けても、臨機応変に対応できる。他のコンビニチェーンはセブンに比べて専用工場が少ない為融通が利きにくい。
 セブンを追いかける業界2位のローソン、3位のファミマは独自の戦略で多様化する消費者の好みをつかもうとしている。
 毎日コンビニを利用するという都内の会社員、藤田麻美(25)さんは、『おにぎりや弁当はセブンが一番おいしい。健康的な食事をしたいときはローソンに足を運ぶ。ファミマのフライドチキンは大好物』という。

 数年前に、グループの研修会で『わらべや日洋』の常務さんにお出で頂き講義を受けました。食べ物に対するこだわりを強く感じたのを記憶しております。焼き鳥に炭を使っての香りづけに苦労しているお話が印象に残っています。

《職場での同僚でのゴマすり》

 人生相談Q&Aに“職場での同僚のゴマすりがたまらなくイヤだ”という内容のものがありました。少し関心をもったのでご案内します。

【質 問】
 たいして能力もない同僚が、ひたすら上司におべっかを使い、出世街道を走っています。それに引きかえ、是非を明確にしないと気のすまない私は、上司から評価されません。こんな会社辞めてしまおうと思いつつ、悶々と日々を送っています。  K・Aさん 31歳

【回 答】
 K・Aさんの筋を通す生き方も立派ですが、現実社会では、このような人は嫌われます。会社人としての実力とは、上司・同僚・部下との対人関係における表現力でありコミュニケーション力といっても過言ではありません。特に営業・販売・広告・渉外等という分野では、誠心誠意ゴマすりを行うのが仕事と言えます。
 仕入や資材や経理部門なら、まだそれほどゴマすりは必要ないでしょう。しかし、会社が人間関係によって成り立っている限り、多かれ少なかれ、ゴマすり的要素を抜きにしては仕事はできません。これは、どんな会社に移っても同じことです。
 ただ問題となるのは、上司にだけ偏ったゴマすりです。それは同僚や部下が不愉快な思いをするからです。上司にも、同僚にも、部下にもまんべんなくゴマすりができて、しかもそれが持続するのが本物のゴマすりです。そういう人は、皆から愛されて必ず出世します。
 ところで、K・Aさんは、ゴマをする人の苦労や大変さを御存知でしょうか!ゴマをするとは大変ストレスのたまる行為です。相手の我がままを認めたうえで、それを和ませる集中と話術と礼節の要る行為なのです。
 ですから、ゴマも一人前にすれない人が、ゴマすり人間の苦労や努力も知らず、それを批判するのは言語道断だと思います。単にそれは、その人の出世をねたむ嫉妬だと思いませんか。