《コミュニケーションって?》

 “コミュニケーションってなんでしょうか?”という質問を投げかけると、興味深いことに色んな答えが返ってきます。おそらく私の質問が抽象的なので余計にそのようなことが起きるのだと思います。

 『ゆっくり会話を交わすことです』『相手の話を聞いてあげることです』『アイコンタクトを取ることです』等々たくさんの返答が出てきます。ここで少し整理してみたいのですが、コミュニケーションの≪手段≫と≪目的≫についてです。例にあげた返答は≪手段≫ではないでしょうか。この手段には“バーバル”なものと“ノンバーバル”なものがあります。バーバルコミュニケーションとは、言葉を通じてのコミュニケーション。一方のノンバーバルコミュニケーションとは言葉以外の目や耳とか五感を通じてのコミュニケーションです。福祉施設の若い職員の中には『利用者の方々とゆっくりコミュニケーションが取れないのです』といったような悩みを持っている方がいます。彼らの多くは“バーバルコミュニケーション”のことを問題にしているようで、ちょっと気になります。
 
 日々業務に追われて忙しい中、たっぷりと時間をとって会話をするナカナカ難しいと思います。ですから“ノンバーバルコミュニケーション”に意識を向けて、握手をしたり、肩にさりげなく触れたり、ニコッとアイコンタクトを取ってみたりすることで相手との距離や信頼関係を構築してほしいと感じています。

 また、コミュニケーションの目的についてはもう少し考えてみたいと思います。