月別アーカイブ: 2020年8月

《テレワークを考える》

 コロナの影響でテレワークが半ば強制的にスタートしたり、テレワークの設備投資に助成金制度が出来たりしています。

 今回は、テレワークに関する就業者実態調査結果が出ていますので確認してみたいと思います。【NIRA総合研究開発機構発表】

 テレワークを利用している社員では、毎日出勤したいと回答しているのは14%。結果的に86%はテレワークを希望しているということになります。
 内訳としては、
 毎日テレワークでいい・・・・19%
 週に3~4日    ・・・・18%
 半々        ・・・・26%
 週に1~2日    ・・・・23%
 
 以上のような回答になっています。

 テレワークは、緊急時代宣言が出た4月・5月に導入のピークを迎えて、6月には減少や取りやめる企業が少なくないのです。業務の内容にもよると思いますが、テレワークに積極的に取り組む必要性を感じました。

《ホーレンソーは、双方向で》

 問題の80%はホーレンソーが的確に行われることで解決がされると考えていますが、あなたの組織では如何でしょうか。

 弊社では、人事考課制度の一環として【基本職務チェックリスト】の一部に“ホーレンソーチェックリスト”を提案しています。ホーレンソーの10項目について、5段階評価で自己評価⇒上司評価⇒決定の流れで確認していきます。狙いとしては、定期的に自己評価と上司評価⇒フィードバックを繰り返すことで社員のホーレンソーに対する意識付けと定着にあります。

 そこで大切にしていることは、ホーレンソーは【双方向】からの働きかけということです。一般的には、ホーレンソーは【部下側】からするものといった印象が強いのですが、ここは少し意識を変えて上司からもアプローチしてみてください。

 『何か問題が起これば、部下から報告に来るだろう』といった、待ちの姿勢は報告や相談のタイミングが遅れて問題を大きくしてしまいます。上司は、日頃から順調に仕事が遂行されているか、困ったことは無いかなど気に留とめ声掛けを行うことが大切なはずです。

 留意してください。

《マイナス預金という考え方》

 森繁久彌コレクションという本を読み終わりました。大正二年生まれの著者の激動の人生を書かれた本ですが、楽しく、また感動しながら読みました。

 この本の解説に【マイナス預金】という考え方が紹介されています。

 次に引用してみましょう。
 しからば、この森繁久彌の『自伝』をどのような観点から読むべきなのだろうか?『マイナス預金』という視点に立って読むことをお勧めしたい。
 人生にはあきらかにプラスになるような経験もあれば、その反対にマイナスにしか思えないような経験もある。私はこれらを『プラス預金』と『マイナス預金』と呼んでいる。とりわけ重要なのは『マイナス預金』だ。
 なぜなら、『マイナス預金』というのは、人生のある時期に劇的な転換がおきること、絶対値はそのままにマイナスが一気にプラスに転ずるという奇跡をなすオセロゲーム的預金だからだ。
 森繁の『自伝』は、この『マイナス預金』の蓄積過程ととして読むことが出来る。

 確かに読み終わって記憶に残っていることは、戦時下満州での経験と戦後満州からの引き揚げの場面です。大変ご苦労した経験『マイナス預金』です。それが、戦後森繁久彌の役者人生にプラスになっているということが実感できます。

 今つらい現状に向き合っているとしても『マイナス預金』を積み立てているのだ!と、捉えることができれは人生を強く・たくましく生きていくことができると気づきました。

《目標管理とプロセス活動》

 目標管理制度を運用されている、企業や組織は数多くあることでしょう。私も、人事考課制度の一環として二十数年にわたり目標管理制度の提案⇒構築⇒評価といった流れでお客様と一緒に考え、悩んできました。

 まずは、定量目標や定性目標の設定からスタートします。一例を挙げれば、売上目標・利益目標・スキル目標・能力開発目標・クレーム0目標といったような内容になるでしょう。当期の企業目標を何に設定するかは、企業の現状によって選択されることになると思います。目標の設定にあたっては、定期的に自社の現状把握・現状分析が必要になるでしょう。弊社では、財務分析・SWOT分析・業務質問票分析などの手法で全体的な視点からの分析を進めています。

 次に目標が設定できたら、目標を達成するためのプロセス活動に介入していくことになります。結果は変えることが出来ませんが、結果が出る前工程(プロセス活動)は、どんどん変えることが出来ますから、やってみて上手くいかない場合にはやり方を変えてみる必要があるかもしれません。

 次に、私はチーム目標の達成が重要だと考えていますので【チームのプロセス活動】に介入します。具体的には、チームリーダーに対しての【リーダーシップスキル】【動機付けのスキル】【コミュニケーションスキル】【問題解決のスキル】の研修を実施して身につけてもらいます。これらのスキルは組織を動かすためには必須です。今求められることは、個々人の能力アップから一歩進めてチームの能力アップだと考えていますから、チームリーダーの役割と能力アップは重要な要素です。

 個々に焦点を当てることも大事とは思いますが、組織とかチームに今一度目を向けたいものです。