《口から食べるということ》

以前、NHKの“プロフェショナル”という番組で、【食事介助のプロ看護師】を取り上げていました。

ある脳外科の病院で食事介助を専門としたプロフェショナルでした。一般的には、食事介助は【介護士】の職務と考えられますが、垣根を超えた対応に考えさせられるものがありました。

あれから二・三年が経過しましたが、読売新聞の医療ルネサンスで取り上げられている内容に《ずっと口から》というものがありました。

熊本リハビリテーション病院での対応内容を記事にしていますが、ポイントは次のようなことです。

脳卒中で倒れて入院された女性患者さんですが、入院当初はベッドに寝たまま、食事の代わりに鼻から胃に通じた管で栄養を補給していた。徐々に回復するにつれて、看護師がスプーンを使い、おかずやご飯を介助しながら食べさせる。最後は飲み込みやすくしたお茶のゼリーを口に含み、満足そうに食事が終了する。『食べられるようになって、表情も豊かになりました』と、女性の長男は回復を喜ぶ。

病院では、食べる機能が落ちてしまって“誤嚥性肺炎”の危険があるため口から食べることを止めてしまうことがある。しかし、そうするとかえって体力が落ち、体の状態が悪くなることがわかってきた。『例えば、脳卒中後に食べる機能があるかどうか十分に確認しないまま、管からの栄養補給を続けるケースも多いという』きちんと見極めたうえでの対応を望みたい。

※自力で口から食べるということの重要性を強く感じました。