《職人型人材育成》

 お伺いした企業で時々見かけるタイプの上司がおります。

 『師匠の背中を見て学べ』 『技術は盗むものだ』という人たちです。確かにこの世代の方々は、上司の背中から学んだということも事実なのだと思います。ただ、これで通用した時代は終わってしまいました。それは時代のスピードが遅かった時代です。

 昔は、多くの社員が上司の背中を見て育ちました。
 でも、そんな悠長なことをやっていられないのが今の時代です。テンポが違いすぎます。

【人に何かものを教えるときに、背中で教えていたのでは遅いのです】
 
 嫌われても、言うべきところは言い、叱るべきところは叱り、厳しいことを言わなければいけないときは厳しいことを言うのです。背中で教えるのんびりした時代ではもうないということです。

 上司は常に現実をしっかり見つめながら、『われわれの若いころは』『われわれが新入社員のころは』『20代のころは』という発言に気をつけましょう。それは、今の時代に合っていないのです。

 『背中を見て学べ』では、遅すぎです。部下が早く成長できるように努力してください。