《甘やかさずに褒める》

 渡辺淳一の本に“甘やかさずに褒める”というタイトルのエッセーがありましたので、ご紹介してみます。

 ここで話は少し変わりますが、幼い子供、といっても、小学生や中学生ですが、こういう子供にはどこかいいところを見つけて、必ず褒めてやるべきです。
 子供は、甘やかしてはいけないが、いいところがあったら、すぐに褒めてやるべきです。
『○○ちゃん、これはうまくできたね。とても素晴らしいよ』とか『ここはいい、凄いから頑張るんだぞ』と一つでもいいところを見つけて褒めてやる。
 ご存知のように、子供は単純で調子がよくて、図にのる生きものです。この習性を利用しない手はありません。
 なにか、いいところがあったらすぐその場で褒めてやる。すると子供は嬉しくて、ますます頑張るようになります。
 そして、頑張るから上手くなる。上手いから褒められて、また頑張ると、歯車がいいほうへと廻りはじめるのです。
 どんなに優秀で才能ある子供でも、また大人でも、『お前は駄目だ』『お前は馬鹿だ』と、毎日言われていたら、本当に駄目で、馬鹿な人間になってしまいます。
 女の子も、『○○ちゃんはきれい』『すごく可愛い』と絶えず言われていたら、本当にきれいで可愛くなってきます。
 これとは逆に毎日、『お前はプスだ』『可愛くない』と言われていたら、本当に可哀想な女になってしまいます。

 先日、教育評論家の尾木ママが『万引きした我が子を叱ってはいけません』と、講演会でお話しになったことがネットで話題になっていました。尾木さんは『褒められることでの自己肯定感』、いわゆる自信につながるということを主張されていましたね。

 私個人としては、悪いこと、悪い行為については叱るべきだと考えます。渡辺淳一流にだと“甘やかしてはいけない”となるんでしょうか!