『モチベーション』を考える 第三回

 制限されたネガティブな動機づけと、外発・内発的といったポジティブな動機づけについて考えてきました。後者の外発的動機も、報酬・褒章・表彰といった外部刺激を求めるという意味からすれば、積極的でありポジティブということになるわけです。ただ、内発的動機(自己実現動機)と比較すると、外発的動機によるモチベーション維持の場合には、継続して外部刺激を与える必要があるということになります。

 ここで応用問題です。
 『〇〇〇しなければならない』所謂制限された動機づけに基づいて何か行動を起こさなければならないという場合をイメージしてください。『しなければならない』ことです。

 何か圧力のようなものを感じませんか?ストレスのようなものですね。あまり良い状態ではないことと思いますが、いかがでしようか?一般に言われることですが、制限的動機づけに基づいた仕事・作業は必要最低限が実現される。あるいは、指示・命令を受けた上司からクレームを受けない程度で実現されるそうです。非生産的だと感じます。こういった『しなければならない』といったネガティブ動機をポジティブ動機に変えることはできないのでしょうか。本来は、『〇〇したい』といった自己実現動機に変えることが出来れば望ましいことだとは思いますが、ここはワンクッションおいて外発的動機に変えることを考えてみたいと思います。これはあくまでヒントですが、以前こんな場面に直面しました。
 ある女性の独り言です。
 『この仕事やんなきゃいけないんだけど、終わったら大好きなアイスを食べるんだ』
こんな感じだったと思います。

 もうお気づきになりましたね。彼女は、意識的か無意識かは分かりませんけど、『制限的動機』を『外発的動機』に変化させています。アイスというご褒美を自分で自分にあげることによってです。ネガティブな気持ちがちょっとワクワクしてポジティブな感情に変化していますよね!

 ちょっとしたことで、自分自身のモチベーションをアップ出来る可能性について今日は書いてみました。