《トヨタ360度評価》

 人事評価もカイゼン・・・・読売新聞の記事より

 トヨタ自動車が、上司だけではなく、部下や同僚などからも人事評価を受ける『360度評価』と呼ばれる制度を導入することがわかった。2020年1月から課長級以上の管理職を対象に始め、21年1月には一般社員に広げる。人事評価の公平性を高め、社員の士気向上を図る狙いがある。

 評価は、社員の行動原則が記された『社員手帳』などに基づいて行われる。『謙虚に学び、進化し続ける』『常にお客様視点で考え、改善し続ける』など5項目の要素が重視される。

 評価内容が記録として残ることを恐れ、部下や後輩らが正直な意見を出さない懸念があるため、口頭で聞き取る形にする。

 対象者は国内の社員約8万人で、隣接部署の先輩・後輩などからも評価を受け、昇給や昇格に反映させる。豊田章男社長、副社長や執行役員は対象外という。
 
 今年の労使交渉で、組合側から『部下の進言を排除したり、仕事の改善案を出さなかったりする管理職がいる』などの指摘があったことから、人事評価の仕組みを改めることにした。

 『360度評価』は、財務省が不祥事防止策の一つとして取り入れたほか、ソフトバンクやリクルートなども導入している。