《人材に対するみかた》第二回

 今日は、アメリカのGE社の元CEОのジャック・ウェルチ的人材の見方を紹介します。

 まずは、人材を4つのタイプに分類します。【成果・業績と組織の価値観の二つの軸で分類】
 タイプ 1
 業績目標を達成して、組織の価値観を共有している人
 『将来ハッキリしている。必ず昇進する。』

 タイプ 2
 業績目標を達成せず、組織の価値観を共有していない人
 『許容できない人で、将来どうなるかハッキリしている。』

 タイプ 3
 業績目標を達成できないが、組織の価値観を共有している人
 『仕事の環境が変われば、能力を伸ばせる可能性がある。』

 タイプ 4
 業績目標を達成し、組織の価値観を共有していない人
 『このタイプが、いちばん扱いにくい。』

≪解 説≫
 官僚的な企業、硬直した組織に多いのは【タイプ2】と【タイプ4】です。【タイプ2】は辞めてもらえばいいわけなので話は簡単です。
 もう一つの【タイプ4】というのがおそらくどこの会社でもガンなのです。【タイプ4】というのは、部下にやる気を起こさせるということをしません。どちらかと言えば、やることなすこと全て部下のやる気を失わせることばかりです。こういう上司のもとでは創発も直感も絶対に生れてきません。自分に不快な事があると部下にあたりちらし、何かを新たに始めるにしても自分の得点・利得に結びつくことばかりです。
 こういうタイプは業績を上げさせるのにも、強圧的に尻を叩くだけです。要するに独裁者・ワンマン・暴君というタイプです。ところが彼らは当面の業績を尻叩きであげていますから、トップはついついそういう欠点を大目に見てしまいます。少なくとも短期的には彼らは実績を挙げており、社内の風土を破壊していることをついつい無視してしまうのです。
 そして、このタイプの人たちは、ラクに業績を伸ばしていける時代ならば、そんなに問題にはなりません。けれども第一線の現場の人たちの直感や創発を集めていかなければ乗り越えられないような状況になると、明らかに不要な人ということ。

 注目すべきは、【タイプ3】なのでしょうね!