『モチベーション』を考える 第四回

 《マズローの欲求5段階説》については本などで時々目にしますね。内容をちょっと確認してみたいと思います。

 マズローによると人間の欲求は5つの階層に分かれており
 下から、1段階  生理的欲求    《食欲・睡眠・衣服等》
      2段階  安全の欲求
      3段階  所属と愛の欲求  《愛されたい・グループに属したい等》
      4段階  承認の欲求    《認められたい・褒められたい》
      5段階  自己実現の欲求 《自分のやりたいこと》
      

 以上のようになりますが、ポイントとしては《下から満たされていく》ということですね。何を言ってるかといいますと、飲まず食わず(生理的欲求)の状態で褒められたいといったような(承認の欲求)はない、ということです。
 そこでもう少し深く考えてみれば、戦後物の不足した時代には『カラーテレビが欲しい・車が欲しい』といったような《1段階レベル》を満たしたいという欲求が強かったので、人々はそこに向けて進んできたのだと思います。その結果、生活水準が向上し《1段階レベル》の欲求は満たされてきました。すると、現代人は上の段階の欲求を求めるようになります。この欲求が、4段階の《承認の欲求》です。現代の人たちは、相対的に物質的に恵まれていますから、他人からの賞賛や承認を欲するようになるわけです。

 こういった欲求に敏感になっている現代人とって、《承認の欲求》を満たしてあげることでやりがいが感じるられるとなれば、会社の上司にとって話は比較的容易になるはずです。部下のやりがいを満たすには、部下の仕事・部下の存在を《承認する》ように心がければよいということになります。給与といった外発的動機に頼ることなくモチベート出来ると考えます。

 最後に、他人からの評価に頼らず《自分で自分を褒める・認める》ことも大切だと思います。