《快適ゾーンは能力発揮を制限する》

 あなたの快適ゾーンは、パフォーマンスを限定し、その結果としての未来を限定します。快適ゾーンは、私たちの潜在能力の発揮に限界をもうけているのです。
快適ゾーンが人間にどのような作用をもたらすかを考えてみましょう。自分が快適ゾーンから外れていると感じた時は、落ち着かない気持ちになります。これが原因で、人は何かにつけて失敗をするようになります。例えば、つまづく、机のものを落とす、コーヒーをこぼす等です。面接の準備をすっかり整えて、話す内容を練習していたにもかかわらず、いざその場になると、話そうとしていたことがまったく思い浮かばなくなるなどもそうです。
 快適ゾーンの外にいると、自分の記憶から情報を引き出すことすら出来なくなるという典型的な例といえます。また、快適ゾーンの外にいると、情報のインプットも遮断されます。何かを指示されたり、説明を受けたりしても、その内容をきちんと受け取れなくなるのです。
 こうした快適ゾーンの作用は、人間の自己制限機能の働きをします。自分の快適ゾーンを拡大しようとして挑戦しますが、こんなふうに囁きます。『居心地の良い場所、元の快適ゾーンに戻ったら』と・・・・・・・。つまり、人は、自分が緊張や不安を感じることなく自然に行動できる範囲=快適ゾーンの中に納まるように、無意識のレベルで自己制限機能を働かせているということです。
 快適ゾーンの存在は、あなたの潜在能力を解放する足かせになっています。快適ゾーンに制約されている限り、あなたはその範囲の中でしか能力を発揮することができない、ということになります。
 こうした自己制限機能に制約されずに自分を高めるには、自分自身に対する想定や期待のレベルを上げていくことが必要です。そのための有効な方法が、アファメーションと思い込み【セルフトーク】のコントロールです。理想・望ましい状態のイメージ化とビジュアライゼーションがポイントです。