《思いと人格》 ジェームズ・アレン

 『人は誰も、内側で考えているとおりの人間である』という古来の金言は、私たちの人格のみならず、人生全般にあてはまる言葉です。私たちは、文字どおり、自分が考えているとおりの人生を生きているのです。なかでも人格は、私たちがめぐらせているあらゆる思いの、完璧な総和です。

 植物は種から芽生えます。それは、種なくしてはあらわれることができません。そして、私たちの行いもまた、内側で密かにめぐらされる思いという種から芽生えます。これもまた、その種がなければあらわれることがありません。意識的のうちに行うことでも、ひとつとして例外はありません。

 行いは思いの花であり、喜びや悲しみはその果実です。そうやって私たち人間は、自分自身が育てる、甘い、あるいは苦い果実を収穫しつづけるのです。

 

  心の中の思いが、私たちを創っている
  私たちは、自分の思いによって創り上げられている

  私たちの心が邪悪な思いで満ちているとき
  私たちには、いつも痛みがつきまとう
  雄牛を悩ます荷馬車のようにして

  もし私たちが清い思いばかりをめぐらしたなら
  私たちには喜びばかりがつきまとう
  私たち自身の影のようにして

             ジェームズ・アレン著 原因と結果の法則より