《コーチングのステップ》第二回

 今日は昨日に引き続き《コーチングのステップ》について書きたいと思います。

 ≪ステップ2現状認識≫
 現状認識では次の二つのことがテーマとなります。
 一つは目的とする事柄に対して現在はどの段階にいるのか、ということです。ここでは、目的とする事柄と現状との【ギャップ】を知ることにより、目指す方向を誤らないようにすることが中心となります。
 もう一つは、『何が起こっているのか』を客観的に見ることで、目的に向かって障害があるのか、スピードを遅くするような要因が発生してしていないか、あるいは順調に進んでいるのか、予想以上に良い展開になっているのか、等ということを相手が客観的に理解するということです。

 ≪ステップ3焦点の絞り込み≫
 このステップでは、『どの部分に焦点をあててコーチングを進めれば、目的により速く到達できるか』あるいは『より高いレベルで目的を達成するためには、どこに焦点をあてるべきか』ということを探るということです。
 焦点がずれると、目的を達成するのに遠回りになることが多く、ややもすると脇道にそれたり、目の前の興味に気をとられたりして本来の目的を見失ってしまうこともあります。焦点の絞り込みは、相手に見つけてもらうのがベストですが、コーチが持つ仮説・経験・直感等に照らし合わせて、コーチ側からある程度のヒントを提示する場合もあります。
 しかし、相手が焦点をあてたいと思っている部分を無視してしまっては、相手がコーチングを拒絶する可能性がありますし、効果が落ちることもあります。また、コーチが考えたものがベストとは限らないので、まずは相手の考えに沿って焦点の絞り込みを行うことが必要です。あくまで、絞り込みは相手が主体性を持って行えるように支援する方向をとることが望ましいです。

 焦点の絞り込みによって
 ● 自分はどのようにしたいのか、が明確になる。
 ● 目的達成のためのアイディアが発見できる。
 ● さまざまな『気づき』が起こりやすくなる。
 といったような効果があらわれます。なぜなら、『考えを深める対象』を限定することにより、相手の意識がそこに集中するからです。

 あすは、ステップ4・5を書きたいと思います。